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On the Production
by 井口健二
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■ゴーストスクワッド(Sea Opening、香港製造、ANIMA、ペンタゴン・P、ボス・B、きみへの距離、ハッピーE、トレイン・M、グレート・A)
的なお話。六脚を操り移動するそのロボットには通常のカメ
ラと暗視カメラが搭載され、さらに傍受と警告を行う音響シ
ステムや、威嚇射撃の銃も装備されている。そして操縦は合
衆国内から遠隔操作で行われる。因に音響システムには通訳
機能も設けられている。そんなロボットの操縦者がパイプラ
インの脇で密会する男女を発見。さらに事件が発生して操縦
者は救援の手を伸べようとするが…。2016年9月18日題名紹
介『アイ・イン・ザ・スカイ』では遠隔操作による戦争が描
かれたが、それよりは少し平和的かな? でも監視の目的は
石油の盗難防止だから、それなりに殺伐としたシーンも描か
れる。ただし全体はラヴストーリー。公開は4月7日より、
東京は新宿シネマカリテ他で全国順次ロードショウ。)

『ハッピーエンド』“Happy End”
(2013年1月紹介『愛、アムール』などのミヒャエル・ハネ
ケ監督による最新作。85歳の老父を頂点に3世代が暮す豪華
な邸宅。そこに長男の13歳の娘が一緒に住むためにやって来
る。その少女の目を通して一家の実態が描かれる。それは不
倫や嫉妬に塗れた壮絶なものだ。冒頭にはハネケらしい不快
な映像が提示されるが、それはネットなどでは頻繁に観られ
るもの。そんな人間の心の闇を描く作品だ。でもまあ初めて
『ファニーゲーム』を観た時の衝撃からは、大分柔らかくな
ったかな。出演は『愛、アムール』でも親子を演じたジャン
=ルイ・トランティニャンとイザベル・ユペール。さらにマ
チュー・カソビッツ。そこに2017年7月紹介『少女ファニー
と運命の旅』で姉妹の妹を演じていたファンティーヌ・アル
ドゥアンがキーとなる役で登場する。公開は3月3日より、
東京は角川シネマ有楽町他で全国順次ロードショウ。)

『トレイン・ミッション』“The Commuter”
(2011年4月紹介『アンノウン』、2014年7月紹介『フライ
ト・ゲーム』、2015年『ラン・オールナイト』で監督×主演
のジャウマ・コレット=セラとリーアム・ニースンが四度組
んだサスペンス・アクション。主人公は保険の営業マン。彼
が突然の馘を言い渡され、家族にどう話すか思案しながらの
帰路の通勤電車で、突然乗客の中からある人物を見つけ出し
たら10万ドル渡すと持ち掛けられる。最初は半信半疑ながら
も手付金を入手した主人公は人探しを始めるが、その裏には
非情な陰謀が隠されていた。共演は、ヴェラ・ファーミガと
パトリック・ウィルスン。2人は2016年6月紹介など『死霊
館』シリーズのコンビだ。舞台がほぼ列車内に限定というの
は、2014年作に似ているかな。ただしそれは時間制限などで
飛行機よりも臨場感がある。しかも最後に展開される大アク
ションには…お見事と言いたくなる作品だった。公開は3月
30日より、TOHOシネマズ日比谷他で全国ロードショウ。)

『グレート・アドベンチャー』“侠盗聯盟”
(中国のアンディ・ラウとフランスのジャン・レノ。両国の
人気スターが共演する怪盗vs敏腕刑事のアクション作品。怪
盗はルーブル所蔵の中国の秘宝“ガイア”の一部を狙うも、
獲物を何者かに奪われ逮捕された。その怪盗が刑期を終えて
出獄。彼は奪われた“ガイア”を構成する3つの要素を集め
て稼業の最後にするつもりだったが…。その後を刑事が執拗
に追っていた。そして舞台はチェコへと展開する。共演はト
ニー・ヤン、スー・チー。さらにエリック・ツァン、チャン
・ジンチューらが脇を固めている。監督は、2013年『TAICHI
太極』などのスティーヴン・フォン。古株の評論家の人とは
1960年代の『ファントマ』を思い出すという話になった。ジ
ャン・レノはルイ・ド・フィネスよりはスマートだが、ユー
モアに満ちた雰囲気は共通する。公開は3月31日より、東京
は新宿武蔵野館他で全国順次ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。

02月04日(日)
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