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On the Production
by 井口健二
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■仮面ライダー/スーパー戦隊、DARK STAR H.R.ギーガーの世界(仮)
『追想』“Le vieux fusil”
(ロベール・アンリコ監督、フィリップ・ノアレ、ロミー・
シュナイダーの共演による1975年製作の作品が、ディジタル
リマスターされて再上映される。物語の舞台は1944年。終戦
間近のナチス兵によって妻子を奪われた男性医師が、壮絶な
復讐劇を展開する。医師の持ち物でもある古城の隠し通路な
どいろいろな仕掛けがスリリングなドラマを構成し、そこに
平和な日々の記憶がフラッシュバックで挿入される。その巧
みさがさすが名匠の作品という感じでもあった。公開は9月
9日より、東京は新宿シネマカリテ他で全国順次ロードショ
ウ。)
『三つの光』
(深夜の倉庫街の一角にある録音スタジオを舞台に、日々の
生活に疲れた3人の女性が心をぶつけ合い、再生して行く姿
を描いた作品。映画監督山本政志が主宰する映画塾「シネマ
☆インパクト」の製作で、今年のベルリン国際映画祭フォー
ラム部門にも出品された。監督は2008年『症例X』でPFF
アワード審査員特別賞を受賞した吉田光希。出演は池田良、
鈴木士、小宮一葉、真木恵未、石橋菜津美。劇中では女優た
ちによる音楽のセッションなども披露される。物語は監督と
出演俳優たちとの対話によって形づくられたとのことで、そ
のリアリティが特に若い女性には共感を呼びそうだ。公開は
9月16日より、東京は新宿K’cinema他で全国順次ロードシ
ョウ。)
『我は神なり』“사이비”
(2017年7月紹介『新感染 ファイナル・エクスプレス』の
ヨン・サンホ監督によるアニメーション作品。ディズニーや
ジブリとは趣の異なる写実的な絵柄のアニメーションで、内
容も社会派と言える作品だ。物語は新興宗教の教祖に祀り上
げられた男とその宗教で儲けを企む詐欺師を中心に、様々な
人間模様が描かれる。信者の前で演じられる奇跡や万病に効
く水など、日本でもよく聞く宗教の話だが、前大統領がその
関連で失職した韓国ではさらに深刻なのかな? もっとも日
本の現政権政党も宗教団体だし、現総理大臣の周辺も相当に
きな臭い。そんなことを写しながら観ていると、いろいろ考
えさせられる作品だ。公開は10月、東京は渋谷ユーロスペー
ス他にて全国順次ロードショウ。)
『ハイジ アルプスの物語』“Heidi”
(2011年4月紹介『アンノウン』などのスイス出身・ドイツ
俳優のブルーノ・ガンツが「アルムおんじ」を演じる本国ス
イスで製作された実写作品。日本ではテレビアニメーション
でも有名だが、その物語の中でもハイジがおんじに預けられ
る経緯からペーター、クララとの交流、そして…までが描か
れる。まあお話は先刻承知のものだが、それがスイスアルプ
スの本物の風景の中で撮影されているのだから、これはこの
上もない作品だ。監督はスイス人のアラン・グスポーナー。
主演は新人のアヌーク・シュテフェン。他に2012年7月紹介
『カルロス』などのカタリーナ・シュトラーらが脇を固めて
いる。公開は8月26日より、東京はYEBISU GARDEN CINEMA他
にて全国順次ロードショウ。)
『プラネタリウム』“Planetarium”
(1930年代を背景に実在した霊能姉妹にインスパイアされた
神秘主義的な要素もある作品。登場するのは妹に降霊の能力
があるとされるアメリカ人姉妹。2人はヨーロッパを巡業中
で、舞台や個人宅に招かれて降霊術を行っていた。そんな姉
妹に大手映画会社のプロデューサーが目を付け、カメラの前
でリアルな幽霊の撮影に挑むが…。出演はナタリー・ポート
マンとリリー=ローズ・デップ。監督は2011年「フランス映
画祭」で上映された『美しき棘』などのレベッカ・ズロトブ
スキ。ポートマンはこの女流監督の作品に出たくて快諾した
そうだ。興味のある人には、当時の心霊研究の風景が見られ
るのも面白かった。公開は9月23日より、東京は新宿バルト
9他で全国ロードショウ。)
『ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ』
“The Price of Desire”
(東京上野の西洋美術館などでその作品が世界遺産に登録さ
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07月30日(日)
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