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On the Production
by 井口健二
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■ANNIE アニー、SHOAHショア/不正義の果て、プリデスティネーション
説」というのだそうだから、これも小説の邦訳題に近いもの
と言えそうだ。
出演は、昨年10月紹介『6才のボクが、大人になるまで。』
などのイーサン・ホーク。ホークは1997年の『ガタカ』から
2010年9月紹介『デイブレイカー』など。さらに2012年8月
紹介『トータル・リコール』にも無記名で出ているというの
だから、本当にSFが好きなようだ。
相手役にオーストラリアでいま最も注目の女優というサラ・
スヌーク。また2013年10月26日付「東京国際映画祭《コンペ
ティション部門》」で紹介『ザ・ダブル/分身』(公開題名
『嗤う分身』)などのノア・テイラーらが脇を固めている。
脚色と監督は『デイブレイカー』などのピーター&マイクル
・スピエリッグ兄弟。この人たちもSFがお好きのようだ。
ハインラインでタイムトラヴェルというと1956年に発表され
た『夏への扉』が思い浮かぶが。本作の原作は1959年の発表
ということで、名作から派生した作品とも言えそうだ。テー
マの設定は共通で、少し進化した作品とも言える。
実は、1984年の『ターミネーター』第1作を初めて観たとき
に本作に近い誤解をして、「これは凄い」と思ってしまった
(本当は違う)ものだが、翌年の『BTTF』にも繋がる、
ある意味タイムパラドックスの極限とも言える物語で、これ
は記念碑的作品と言えるかもしれない。
ただし基本はワンアイデアの物語で、SFとしてはこれで満
足ではあるのだけれど、現代の映画的にはもう一捻りが欲し
かったかな。その辺が少し惜しくも感じる作品だった。
公開は2月28日から、東京は新宿バルト9ほかで全国ロード
ショウとなる。

01月11日(日)
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