ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460088hit]
■東ベルリンから来た女、髑髏城の七人、ブラッド・ウェポン、R2B、スカイフォール、フランケンウィ二ー、青木ケ原+Star Wars/Oscar anim
出演は、歌手RAINでも知られる2010年2月紹介『ニンジャ・
アサシン』などのチョン・ジフ。他に、2010年10月紹介『黒
く濁る村』などのユ・ジュンサン、今年2月紹介『青い塩』
などのシン・セギョンらが脇を固めている。
なお戦闘機の飛行シーンの撮影には、『ダークナイト』『イ
ンセプション』なども手掛けたハリウッドのエリアル撮影ス
タッフが参加し、登場するF-15K、TA-50などの飛行シーンが
1週間にわたって撮影されたそうだ。
とは言え、ソウル上空でのドッグファイトなど撮れるはずは
ないが…。ここでも背景の高層ビルなどは実際のその位置に
ヘリコプターを飛ばして撮影された映像が基本になっている
そうで、そのリアルさはかなりのものになっている。
因に、一緒に紹介した『ブラッド・ウェポン』にもよく似た
シーンが登場しているが、どちらもかなりの出来栄え。香港
と韓国の両作を比較して観るのも一興という感じだった。
それにしても、北朝鮮軍の動きなどはかなり微妙な感じもす
るが、韓国の国民は常にこういう状況の中に暮らしていると
いうことなのだろうか。そんな日本とは違う感覚も突き付け
られる感じの作品だった。
『007スカイフォール』“Skyfall”
シリーズ誕生50周年記念作品で、10月25日にはロンドンでの
ロイアルプレミアも行われたシリーズ第23作。
ダニエル・クレイグの主演では3作目となるが、前2作の物
語が連続ものであったのに対して本作では区切りをつけて、
新たな007のシリーズの開幕にもなっている。因に本作の
ストーリーを手掛けたジョン・ローガンには、第24、25作の
契約も行われたようだ。
その物語は、イスタンブールでの007の活動から始まる。
それはカーチェイスや疾走する列車上での戦いへと続く。そ
して本来ならここで007ロゴになるのだが…。次のシーン
ではロンドンのMI6本部が襲撃され、007の直接の上司
であるMは辛くもその難を逃れることになる。
その襲撃には、007がイスタンブールで奪還に失敗した機
密情報が関っていた。そして007が任務に復帰するが…。
一方でイギリス国内には、現代社会に秘密諜報機関は不要だ
とする論議が巻き起こる。そんな逆風の中、007は自らの
過去にも対峙する任務を遂行することになる。
クレイグの主演は3作目だが、映画にはそれ以前のシリーズ
にも関る様々な要素が登場し、長年のファンを楽しませてく
れる。しかし物語自体は、全く新しく開幕するもので、その
点は新たな観客にも心配なく楽しんでもらえる作品だ。
とは言え、ジェームズ・ボンドのテーマと共に登場するある
物や、そこでのボンドの行動には思わずニヤリとしてしまう
シーンも満載だった。
共演は、2008年『ノーカントリー』でオスカー助演賞受賞の
ハビエル・バルデム、2011年5月紹介『おじいさんと草原の
小学校』などのナオミ・ハリス、2011年12月紹介『英雄の証
明』で監督デビューも果たしたレイフ・ファインズ、2007年
1月紹介『パフューム』などのベン・ウィンショー、そして
アルバート・フィニー。またジュディ・デンチも登場する。
監督は、1999年『アメリカン・ビューティ』でオスカー監督
賞に輝いたサム・メンデス。本シリーズをオスカー監督が担
当するのは初めてのことだが、イギリス出身の監督は元から
シリーズの大ファンだったそうだ。そして人間ドラマも巧み
な監督は、2時間23分の大作を息もつかせぬ演出で完璧に仕
上げている。
映画には懐かしいキャラクターも再登場し、本格的な007
の再始動となるようだ。
『フランケンウィ二ー』“Frankenweenie”
ティム・バートン監督が1984年の修行時代に発表した30分の
実写短編作品を、ストップモーションアニメーションで長編
再映画化した作品。
ヴィクターは、町外れの丘に風車の回る郊外の町ニュー・オ
ランダに暮らす10歳の小学生。科学と映画が好きで、愛犬ス
パーキーを主人公にした怪獣映画は、両親も喝采する見事な
出来栄えだ。しかし、その愛犬以外には友達もあまりいない
[5]続きを読む
11月04日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る