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On the Production
by 井口健二
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■禅、その木戸を通って、彼女の名はサビーヌ、破片のきらめき、ターミネーター:サラ・コナー(続き)、特命係長・只野仁
と、映画としての感動に違いが在ることは否めない。もちろ
んそのどちらが優れているかは別の問題ではあるが。
芸術家が狂気と紙一重であることは常々言われているが、そ
のどちらが先に周囲に認知されるかでその後の運命が決まっ
てしまう。そしてこの映画に登場する患者たちは、その狂気
の側が少し早く周囲に出てしまったとも言える人たちだ。
もちろん、かなり異常な行動を取る人もいるし、その結果で
生じる出来事もあるが、そんな中で患者たちが互いに助け合
い、支えあっていこうとする姿も素晴らしい。実際、ここに
描かれているのは、現代人が忘れてしまった本当の人間の姿
のようにも感じられた。
そこには鉄格子があり、出入り口には鍵も掛かっているが、
そこが夢のユートピアのようにも感じられたものだ。ただし
それは、社会に対する責任を問われないからこそ成立するも
のであって、僕らには立ち入ることが許されない場所だ。
それにしても、患者たちの描く絵画や詩の朗読、即興のギタ
ー演奏などの素晴らしさは、僕らの及びもつかないものだ。
しかもそれを易々と作り出してしまう。そんな才能が、逆に
患者自身を苦しめているのかと思うと、それも居たたまれな
い気持ちになる。
観ていていろいろな思いが交錯する作品。そこには適当な結
末や、回答も見出せはしないが、何か人間の根元的なものも
感じさせてくれる作品だった。

『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ(第3話〜
第9話)』
以前に紹介したテレビシリーズの続きのサンプルディスクが
送付されたので、改めてシーズン1の全貌を紹介する。
物語の概要は以前に紹介した通りだが、第3話からはコナー
母子の戦いの物語が本格的に開始される。そして未来からの
人間の戦士としてデレクが登場、美少女型ターミネーター=
キャメロンとの確執も描かれる。
送付されたDVDは3枚組で、それぞれ第1〜2話、第3〜
5話、第6〜9話となっていたのだが、実はこれが絶妙で、
ディスク毎に新たな展開が登場するものとなっていた。しか
し一般発売はそれとは違う組み合わせとなるようで、それは
少し残念なところだ。
その展開は、ディスク1は以前に紹介したように正に導入部
で、ディスク2で現代の戦いの始まりとなる。そこでは各話
毎に、マンハッタン計画であったり、パンドラの箱であった
り、ゴーレムというようなお話が巧みに下敷きとされて物語
に深みを与えている。
そしてディスク3からは未来の戦いの様子も登場し始め、映
像ではCGIによるVFX、物語的にはタイムパラドックス
も含めた壮大なドラマも展開される。ただし、この物語は、
“T4”の公開が来年であることを考えると、いろいろ複雑で
もあるものだ。
さらにそこには、コナー母子間の複雑な感情であったり、人
間の戦士とターミネーターの確執であったり(真の敵はどち
らなのかという疑問も垣間見える)という展開で、さすがに
長期に亙るドラマシリーズを得意とするアメリカテレビ作品
を感じさせる。
因に、『T1』の時の未来からきた戦士カイルの説明では、
スカイネットの最初の発動は1997年だったようだ。それが、
『T1』『T2』では一旦阻止されるが、『T3』で2004年
に発動してしまうことになる。
しかし今回の説明では、さらにその発動が2011年となってい
るようで、「審判の日」は少しずつ先延ばしされていること
になる。今回のシリーズでは、またそれが少し先延ばしされ
るのか、それともその発動は阻止できないのか。シーズン2
の紹介も待たれるものだ。
と言っても、来年公開の映画版では、スカイネットが発動し
た後のジョン・コナーたちの戦いが描かれるようだが…

『特命係長・只野仁』
柳沢みきおの原作から2003年にテレビの深夜枠で放送開始さ
れ、以後レギュラーシリーズ3作、スペシャル4本がいずれ
も視聴率10%以上、今年2月放送のスペシャルでは20.2%を
記録したという人気ドラマの映画版。
表の顔は大手広告代理店の窓際係長、しかしその真の姿は、

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11月02日(日)
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