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On the Production
by 井口健二
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■第64回
るとだけ紹介されていたが、オリジナルも充分現代に通用す
る話だったと記憶しているので、出来るだけオリジナルを活
かした脚本にしてもらいたいものだ。
因に、ペン・ステーションは、昨年秋にパラマウントとの
優先契約を結んだものだが、今回の発表されたリメイクの他
にも、今年1月1日付の第54回と2月15日付の第57回でも紹
介したマイクル・マーシャル・スミス原作のSF“Spares”
の映画化や、ヴィクトリア・レイクマン脚本のロアルド・ダ
ール風ファンタシー“The Girl Who Could Fly”の映画化も
進めており、別段ジャンル専門という訳ではないようだが、
ちょっと期待したいプロダクションだ。
* *
またまたトリロジーの映画化計画で、イアン・オギルヴィ
原作の3巻シリーズの第1巻“Measle and the Wrathmonk”
を、“The Polar Express”で採用されたCGアニメーショ
ン製作の新手法performance captureの第2弾として製作す
る計画が、ワーナー/イメージムヴァースから発表された。
この原作は、本国イギリスでは今年の6月、アメリカでも
8月に出版が予定されているもので、お話は、両親が行方不
明になった少年が、ちょっと変な叔父さんと一緒に暮らすこ
とになるが、この叔父さんというのが実は魔法使いで、少年
はそれに気付く前に縮小され、おもちゃの汽車が走るジオラ
マの世界に送り込まれてしまうというもの。かなりファンタ
スティックな展開が予想できる内容で、CGアニメーション
にもピッタリな題材と言えそうだ。
そしてこの物語を、performance captureで描くというこ
とだが、この手法は、旧来のmotion captureを発展させたも
ので、特に俳優の演技をそのままCGアニメーションに転換
することで、3DのCGアニメーションの製作を従来より短
時間で行うことができるというもの。また、前回報告したよ
うに、“The Polar Express”は3D-Imaxで上映することも発
表されているが、実はその発表の際に、監督のロバート・ゼ
メキスは、このような作品を毎年公開したいとも発言してお
り、今回の計画はそれにも合致したもののようだ。
なお、原作者のオギルヴィは、イギリスで製作されたリメ
イク版の“The Saint”シリーズで主人公を演じた俳優で、
実はゼメキスが1992年に監督した『永遠に美しく…』にも出
演していた。そして俳優活動の傍ら執筆活動を始め、すでに
本シリーズ第2巻の“Measle and the Dragodon”は完成し
ており、イギリスでは今秋、アメリカでも来春出版の予定に
なっている。さらに第3巻の“Measle and the Mallockee”
の執筆も進んでいるということだ。
ゼメキスとしては因縁浅からぬ作品ということになりそう
だが、新技術を駆使した面白い作品を期待したいものだ。
* *
もう一つ、トリロジー映画化の情報は続報で、2002年3月
1日付の第10回で紹介したフィリップ・プルマン原作“His
Dark Materials”の映画化について、第1作の“The Golden
Compass”の監督に、『アバウト・ア・ボーイ』のクリス・
ウェイツが有力になってきた。
因に前回は、『LOTR』の第1作が公開されて大成功を
納めた直後のニューライン・シネマが、この映画化権を獲得
したという報告だったが、その後同社では、『恋におちたシ
ェイクスピア』のトム・ストッパードと契約して脚色を進め
る一方、数多くの監督にこの計画を紹介してその選考を進め
ていたものだ。
その中でウェイツは、このトリロジーを映画化するに当っ
ての彼自身の考え方をまとめたかなり長文の論文を提出し、
それがプルマン、ストッパードと、ニューライン側にも気に
入られて、今回の起用が有力になったということだ。とは言
うものの、今までコメディの実績しかない監督をこのファン
タシー大作に起用するのはかなりの賭けだが、それをさせた
論文は相当のものだったのだろう。
またニューラインには、それまではあまり実績のなかった
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06月01日(火)
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