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On the Production
by 井口健二
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■第63回
て共演者には、クリス・ロックらの名前も発表されている。
なお以前の紹介で報告したスヌープ・ドッグの出演は、その
後にキャンセルされたようだ。
 その計画にさらにレイノルズの登場が発表されたもので、
今回彼が演じるのは、サンドラーらの囚人チームを指揮する
コーチの役。オリジナルではマイクル・コンラッドという俳
優が演じていたものだが、あまり印象に残っていない。とい
うことは、それほど重要な役ではなかったのだろうが、今回
それをレイノルズが演じるということは、ちょっと話が変わ
ってくるのかも知れない。
 因にオリジナルのお話は、看守の暴力が横行する刑務所を
舞台に、この刑務所にアメリカンフットボールの元花形選手
が収監されたことから、囚人対看守の試合が行われることと
なり、この試合で日頃の恨みを晴らそうとする囚人たちの痛
快なアクションを描いたもの。ロバート・オルドリッチの監
督で、元フロリダ州立大の花形選手だったレイノルズが、膝
の怪我のためにプロを諦め俳優に転向した後の、最初に成功
を納めた作品と呼ばれるものだ。
 なお、1936年生まれのレイノルズは、1997年の『ブギーナ
イツ』でオスカー候補になった後も次々新作に出演している
が、昨年10月1日付第48回で紹介した“Without a Paddle”
には、『脱出』で演じた役で登場するなど遊び心も豊富なよ
うだ。そしてこの“Without a Paddle”が彼の次回作となる
が、さらにラクウェル・ウェルチ、チャールズ・ダニング、
ロバート・ロッジア共演の“Forget About It”という作品
が撮影完了しており、“Cloud Nine”という作品も待機中だ
そうだ。また、“The Longest Yard”のリメイクの撮影は、
本年6月に開始の予定になっている。
        *         *
 続いてもパラマウントのリメイク情報で、1976年にウォル
ター・マッソー、テイタム・オニールの共演で映画化された
“The Bad News Bears”(がんばれ!ベアーズ)を、ビリー
・ボブ・ソーントン主演で再映画化する計画が発表された。
 オリジナルは、マッソー扮する元マイナーリーグ投手だっ
たが今は飲んだくれの男が、万年最下位候補の弱体少年野球
チームの監督に就任し、オニール扮するおてんば娘や、不良
少年をスカウトして、チームを優勝候補と呼ばれるまでに鍛
え上げるというもの。
 そしてこの作品は、当時のアメリカ国内だけで3200万ドル
を稼ぎ出すヒット作となり、1977年には第1作で不良少年を
好演したジャッキー・アール・ヘイリーの主演に、ウィリア
ム・ディヴェインを監督役として“The Bad News Bears in
Breaking Training”(がんばれ!ベアーズ特訓中)、さら
に1978年には、ヘイリーにトニー・カーティスの監督役で、
“The Bad News Bears Go to Japan”(がんばれ!ベアーズ
大旋風)が作られている。
 なお、第3作は原題通り日本ロケが行われたもので、若山
富三郎が共演。確か、現在は都庁が建っている新宿新都心に
あった空き地で、試合シーンの撮影が行われたはずだ。そし
て主演のヘイリーが成長して、子供ではなくなったために、
この第3作でシリーズは終了となった。
 というヒット作のリメイクだが、今回はこの脚本に、昨年
秋に全米公開されて6000万ドルを稼ぎ出したソーントン主演
のコメディ“Bad Santa”を手掛けたグレン・フィカーラと
ジョン・レクアの脚本家チームを起用し、アップデート版を
製作するという計画で、パラマウントではこの脚本に、7桁
(ドル)の契約金を積んだとされている。
 なお、パラマウントの昨年度の興行成績では、1億600万
ドルを稼ぎ出した『ミニミニ大作戦』のリメイクが稼ぎ頭だ
ということで、僅差(30万ドル差)でオリジナルの『10日間
で男を上手にフル方法』が続いてはいるものの、今後もリメ
イクへの期待は大きいようだ。
 そんな訳で、パラマウントの製作リストでは、上記の2作
品の他、“Stepford Wives”“The Manchurian Candidate”
“What's It All About Alfie”のリメイクがすでに開始さ

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05月15日(土)
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