ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■ブルース・オールマイティ、味、女神が家にやってきた、シャンハイ・ナイト、ミッション・クレオパトラ、ボブ・クレイン
この知らせにウエンは、犯人を追ってロンドンに向かった妹
に合流するため、今はニューヨークで暮らすロイを訪ね、彼
に預けた金を受け取ろうとするのだが、ロイの手元に金はな
く、やむなく密航でロンドンに向かうウエンの側にはロイが
ついてきていた。                   
そしてロンドンに着いた2人は、若き日のチャーリー・チャ
ップリンやコナン・ドイルの助けを借り、妹リンと共に龍玉
を追うのだが、それは同時に英国王室の危機にも対抗するこ
とになるものであった。                
前作は西部の荒野が舞台で、チェンのアクションに上下の動
きが少ないのが物足りなかったが、今回は大都市ロンドンを
舞台にビッグベンなど上下の動きも存分に見せてくれる。ま
た屋根の上でのアクションでは、『メアリー・ポピンズ』を
思い出した。                     
また敵役に、ハリウッドではアクション監督としても活躍し
ている『HERO』などのドニー・イェンを招いて、クンフ
ーの組打ちも存分に見せてくれる。また、ウィルスンのアク
ションもかなり様になっていた。            
お話も解かりやすいし、要所でちゃんと中国語が話されると
ころも良い感じだった。                
                           
『ミッション・クレオパトラ』             
        “Asterix & Obelix Mission Cleopatra”
フランスでは絶大な人気を誇るコミックスをクリスチャン・
クラヴィエ、ジェラール・ドパルデュー主演で映画化したシ
リーズ第2弾。本作では、ゲストのクレオパトラ役にモニカ
・ベルッチを招いている。               
主人公のガリア人は、史実では比較的容易にローマ帝国に占
領されたようだが、本作の主人公たちは魔法の薬の力も借り
て、いともた易くローマ兵を撃退している。       
そのガリア人2人と、魔法使い、それに愛犬が、今回はシー
ザーと賭けをしたクレオパトラの命令で、3カ月で壮大な宮
殿を作らなくてはならなくなった建築家の窮状を救うため、
アレクサンドリアへと向かう。             
物語は多分原作通りなのだろうが、コミックスのはちゃめち
ゃな展開を、そのまま映像化してしまう力は大したものだ。
さすがに前作に続いて本作も大ヒットさせた製作者の自信の
現れと言えそうだ。                  
ギャグ自体はちょっと細切れの感もあるが、パロディあり、
アクションギャグありの多彩さで、それぞれに楽しめる。い
ろいろ背景のあるギャグもあるが、そこはそれなりというこ
とで楽しめるところだけでも楽しみたい。        
魔法の薬は、ポパイのほうれん草のようなものだが、ポパイ
の様に溜めることなく、ふんだんに使ってしまうところも、
単純で心地よい。前作(ゲストはロベルト・ベニーニ)はヴ
ィデオで紹介されているが、それもちょっと見てみたくなっ
た。                         
なお、本作はフランス映画だが、タイトルはフランス語のク
レジットと共に英語表記の題名が表示されていた。    
                           
『ボブ・クレイン』“Auto Focus”           
65〜71年に放送されたドイツ領内捕虜収容所が舞台のヒット
コメディ“Hogan's Heroes”(0012捕虜収容所)で大人
気を博しながら、その後没落、78年に殺人事件の被害者で生
涯を終えた俳優ボブ・クレインの後半生を描いたドラマ。 
クレインが主演したテレビシリーズは僕も大好きだった番組
で、そのクレインがモーテルで殺されたという報道には僕も
ショックを受けたものだ。当時は同性愛絡みという報道もあ
り、いろいろ汚い話も暴露されたが、本作でそれらを丁寧に
まとめ上げている。                  

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10月02日(木)
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