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On the Production
by 井口健二
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■トランジット・イン・フラミンゴ、私の聖なるインド、月の犬、(3月30日更新)ザ・ブライド!
それは焚火を炊いて道路を封鎖するも、彼女たちの行動は全
くの無抵抗だった。
この行動に対してイスラム教徒だけでない宗派を超えた人々
が賛同し、徐々にその行動は広がって行った。
監督はジェンダー視点の作品を手掛けるインディペンデント
映画作家のノウシーン・ハーン。反対運動の拠点となった大
学の出身という監督が母校を訪ねた時に事件は始まったとい
うことで、正に当事者目線での作品になっている。
インドで無抵抗主義というとマハトマ・ガンジーの時代から
お家芸という感じでもあるが、最終的に座り込みは2020年の
COVID-19によるパンデミックによって強制排除されたという
ことで、それは仕方のないことだろう。
しかし2024年の選挙では第3次モディ政権は発足したものの
支持率は過半数を下回ったということで、人々の目は確実に
開かされたと言えそうだ。そんな民衆運動の有るべき姿が描
かれた作品とも言える。
本作は2023年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で観客賞を
受賞しているが、特に今の日本の情勢では共感は呼びやすい
作品と言えそうだ。
公開は6月6日より、東京地区は渋谷のユーロスペース他に
て全国順次ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社きろくびとの招待で試写を観て
投稿するものです。
『月の犬』
2013年9月紹介『僕たちの高原ホテル』などの横井健司監督
が、自らの脚本で描いたジャパニーズ・ノワールとも称され
る作品。
主人公は反社会で実力を持っていたものの、長く連れ添った
妻を病に気付かず失い、その失意で極道の世界を離れた男。
そんな男が見知らぬ土地に流れ着く。そこで男はふと一軒の
クラブに入店するが…。
その店で法外な料金を請求された男は顔色も変えずにそれを
支払い、その様子を見ていた店の女店主は男に自分に似た匂
いをかぎ取る。そして女店主はその男を雇い入れ、店で働か
させることにする。
一方、その女店主は裏で別の違法な商売も行っており、その
手伝いを店の女性に頼んでいたが、その女性が心を病んでし
まったことからその仕事を主人公に任せることにする。しか
しそれが物語を動かすことになってしまう。
出演は2024年9月紹介『海の沈黙』などの萩原聖人、2009年
7月紹介『わたし出すわ』などの黒谷友香、2024年2月紹介
『帰ってきたあぶない刑事』などの深水元基。
他にやべきょうすけ、中村映里子、大後寿々花、原日出子、
寺島進。そして子役の渋谷そらじらが脇を固めている。
日本映画でも反社会や極道を描いた作品はいろいろあったと
思うが、本作の物語はかなりダークで、行われている犯罪も
鬼畜と言えるもの。しかも救いがあるとも思えない。正にノ
ワールという感じの作品になっている。
それを特に主役の3人がしっかりと演じているのも見事と言
える作品。それにしてもかなりひどい展開の物語だが、一方
これが現実にも起こりうるというのは震撼としてしまう作品
でもあった。
同じ監督の以前に紹介した作品はかなりほんわかとしたもの
だったが、この落差は本心なのかな。いやはやすごい作品を
作ってきたものだ。これは次の作品にも期待を抱かざるを得
ないところだろう。
注目に値する監督がまた一人誕生した感じだ。
公開は4月26日より、東京地区はシネマート新宿他にて全国
順次ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社渋谷プロダクションの招待で試
写を観て投稿するものです。
(2026年3月30日更新)
『ザ・ブライド!』“The Bride!”
2003年6月紹介『セクレタリー』などの俳優マギー・ギレン
ホールが脚本・監督を手掛けて、1935年ユニヴァーサル製作
のホラー映画に挑んだワーナーブラザーズ製作の作品。
1930年代のシカゴを背景に、社会進出を目指していた女性が
男性社会に翻弄されて憤死。ところがそこに世界を彷徨い歩
いていたフランケンシュタインの怪物が現れ、伴侶を求める
怪物は女性科学者の力を借りて彼女を復活させる。
こうして復活したブライドだったが、怪物との邂逅は社会か
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03月29日(日)
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