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On the Production
by 井口健二
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■ぼくの家族と祖国の戦争、シビル・ウォーアメリカ最後の日
戦時下のアメリカ合衆国の状況が描かれて行く。それは上で
紹介の作品とは異なる狂気に満ちた世界だ。
出演は2011年12月紹介『メランコリア』などのキルステン・
ダンストと、2024年2月紹介『プリシラ』などのケイリー・
スピーニー。さらに2013年8月紹介『エリジウム』などのワ
グネル・モウラ。
他に2023年12月紹介『ボーはおそれている』などのスティー
ヴン・マッキンリー・ヘンダースン、ガーランド監督作品に
は常連の日系イギリス人俳優ソノヤ・ミズノ、2023年12月紹
介『ダム・マネー』などのニック・オファーマンらが脇を固
めている。
本作の日本版完成披露試写会はグランドサンシャイン池袋の
12番スクリーン(IMAXシアター)で行われたが、ここは日本で
2番目のIMAXレーザー/GTテクノロジーを設備した劇場で、
上映環境は申し分なかった。
因に本作のスクリーンサイズは全編を通して1.85:1でこれは
IMAXに親和性が高いとされるもの。つまりワイド画面の中に
IMAXシーンが混在する疑似作品ではなく、当初からIMAXでの
上映を目標に制作されたものだ。
従って上映では1.44:1のIMAXスクリーンの下部に黒味は生じ
たが、それは上映中に変動するものではなく、却って姿勢の
正しい前席客の頭に煩わされることも無く、安定して映像を
楽しめた。本作は正しくIMAXで楽しむ作品になっている。
そして内容では、分断の激しい合衆国の未来を暗示している
感は強く、正に大統領選挙戦の最中の公開には一石を投じる
意味合いも強く感じられたものだ。とは言え監督は英国人ら
しく皮肉に満ちたものであることも理解できる。
しかもそれがワシントンDCでの市街戦など、部外者から観
れば実に感心するような映像で描き尽くされていることにも
感嘆したものだ。いやはやとんでもない映画が公開されるも
のだ。
公開は10月4日より、東京地区はTOHOシネマズ日比谷他にて
全国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社ハピネットファントム・スタジ
オの招待で試写を観て投稿するものです。
07月21日(日)
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