ID:47635
On the Production
by 井口健二
[459574hit]

■FEAST−狂宴−、エドガルド・モルターラある少年の数奇な運命、リトル・エッラ、(報告)記者会見:室町無頼
一方、当時の教皇ピウス9世は、初めは救世主とも崇められ
たもののその権威は失墜、今やエドガルドの存在が権威を保
つ手段にもなっていた。そしてこの事態にフランスやアメリ
カ合衆国など世界が動き出す。
出演は、ベロッキオ監督作品で2011年3月紹介『愛の勝利を
ムッソリーニを愛した女』に出演のパオロ・ピエロボンと、
同じくファウスト・ルッソ・アレジ。そして『甘き人生』に
出演のバルバラ・ロンキ。
さらに映画初出演のエネア・サラ、2023年『蟻の王』で映画
デビューしたてのレオナルド・マルテーゼらが脇を固めてい
る。
同じ題材では出版された書籍もあるようで、そちらの映画化
権獲得にはスティーヴン・スピルバーグも動いたとのこと。
成程なとは思わせるが、まあつまりはユダヤ人迫害の歴史的
な1ページを描いた作品ということだ。
それにしてもローマカトリック教会の横暴さがこれでもかと
いう感じで描かれた作品だが、バチカンもその辺は理解して
いるということなのかな。ユダヤ人にとってはナチス以外で
新たな標的が見つかったようだ。
公開は4月26日より、東京地区はYEBISU GARDEN CINEMA、新
宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町他にて全
国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社ファインフィルムズの招待で試
写を観て投稿するものです。

『リトル・エッラ』“Lill-Zlatan och morbror Raring”
スウェーデンの作家ピア・リンデンバウムが2008年に発表し
たサッカー好きの少女が主人公の絵本の映画化。
主人公は友達との付き合いがちょっと苦手なサッカー好きの
少女。近所の男の子が話し掛けてはくるが、何時も冷たい態
度を取ってしまう。そんな主人公が唯一話せるのはヘアデザ
イナーのおじさんで、両親が仕事で旅行中はおじさんの家で
暮らすのが楽しみだった。
ところがそんなおじさんがイヴェントの準備を始めた頃、お
じさんの家に1人の男性が現れておじさんと親密な態度を取
り始める。しかもおじさんの方が積極的で、その男性に愛の
告白まで準備してしまう。そんな様子に気が気でない主人公
は、男性を追い出す計画を練り始めるが…。
そんな少女の成長が描かれて行く。
脚本と監督は、ノルウェー出身でイギリスの芸術大学で映画
制作を学んだというクリスティアン・ロー。子供や家庭を描
く作品が得意という監督が、隣国スウェーデンを舞台に描い
た作品だ。
出演は2012年生まれで本作が長編映画デビューのアグネス・
コリアンデル。なお本作後はビリー・コリアンデルに改名し
ているそうだ。相手役は1979年ストックホルム生まれのシー
モン・J・ベリエルと1979年オランダ生まれのティボール・
ルーカス。
他に2012年生まれで本作が映画デビューのダニヤ・ゼイダニ
オグル、1996年生まれでYouTuber出身のウィリアム・スペッ
ツ。さらに1959年生まれで、1970年代に製作された『長くつ
下のピッピ』でピッピ役を演じていたインゲル・ニルセンら
が脇を固めている。
物語自体は少女の憧れや嫉妬を描いた他愛のないものだが、
そのシチュエーションにLGBTが関るのは時代ということ
なのだろう。逆に言えば西欧ではそれくらいに普遍的な状況
ということだ。日本はどうかな。
なお原題のZlatanはサッカーの元スウェーデン代表選手ズラ
タン・イブラヒモヴィッチのこと。イブラヒモヴィッチはオ
ランダのアヤックス・アムステルダムにも在籍していたから
彼氏が持ってくるボールにはその意味がある。
因にJリーグの大宮、浦和で活躍した登録名ズラタンの選手
はズラタン・リュビヤンキッチ。元スロベニア代表の選手な
ので誤解の無きよう。
公開は4月5日より、東京地区は新宿シネマカリテ、UPLINK
吉祥寺他にて全国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社カルチュアルライフの招待で試
写を観て投稿するものです。
        *         *
記者会見『室町無頼』
 2025年1月17日公開予定作品の製作発表会見に招待され、

[5]続きを読む

02月11日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る