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On the Production
by 井口健二
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■パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー、エクソシスト信じる者、最悪な子どもたち、フジヤマコットントン
出演はトニー賞受賞者で、2020年2月23日付題名紹介『ハリ
エット』などのレスリー・オドム Jr.、2013年5月紹介『コ
ンプライアンス−服従の心理−』などのアン・ダウト。他に
ジェニファー・ネトルズ、ノーバート・レオ・バッツ。
さらにリディア・ジュエット、オリヴィア・オニール。そし
てエレン・バースティンが1973年作でオスカー候補になった
のと同じ役柄で再登場する。
物語は娘に悪魔が憑いて、そこから如何にして我が子を取り
返すかという点に尽きるが、その同じ話をオリジナルでは悪
魔祓い師の側から描いたのに対して今回は家族の側から描い
たという感じかな。
それがバースティンの再登場にも繋がる訳で、その辺は現代
の潮流というような感じもする。それにオリジナルではキリ
スト教に特化されていたが、今回はその他の宗教への言及も
あって、共通の敵になっている点も納得できた。
と言いながら監督らのオリジナルへの想いも相当なもので、
随所にオマージュというより正しくリスペクトという感じの
シーンが登場する。それが怒涛の如く襲い掛かるのは、オリ
ジナルを知る者には最高のプレゼントだった。
公開は12月1日より、全国ロードショウとなる。
なお消費者庁の要請で本作の紹介記事には、「東宝東和から
試写会に招待された」こと及び#エクソシスト信じる者とい
う2点を特記する必要があるようだ。

『最悪な子どもたち』“Les pires”
2022年第75回カンヌ国際映画祭<ある視点部門>で、日本映
画 『PLAN 75』、2023年3月紹介『Rodeo/ロデオ』、4月紹
介『青いカフタンの仕立て屋』などを抑えてグランプリに輝
いた作品。
映画の舞台は、フランス北部の裕福とは言えない層の人々が
暮らす地域。そこで1本の映画の撮影が準備されている。そ
の映画の監督は、登場人物となる子供たちを現地で行うオー
ディションで決めることにしている。
そこでオーディションが始まるが、集まった子供たちの中に
はスターを夢見る子もいる一方で、お金のためだけに来た子
や行動に問題のある子どもも混じっていた。それでも4人が
選ばれ撮影は開始されるが…。
脚本と監督は、ソルボンヌ大学で映画を学び助監督など映画
スタッフとして業界に入ったというロマーヌ・ゲレと、大学
で心理学、演劇スタジオで演技を学んでキャスティングと演
劇コーチをしてきたというリーズ・アコア。
2人はオーディションの現場で出会い、その体験から共同監
督した短編映画によりカンヌ国際映画祭・監督週間で受賞。
さらに数本の短編や配信シリーズを共同で手掛けた後に本作
で長編デビューを飾っている。
主役には現地のオーディションで選ばれた子供たちが起用さ
れ、その内のティメオ・マオーとロイック・ペッシュは児童
養護施設で、マロリー・ワネックとメリーナ・ファンデルブ
ランケは2人が通う学校の校門で見出されたそうだ。
その他には、2017年『ユダヤ人を救った動物園アントニーナ
が愛した命』などのヨハン・ヘルデンベルグ、2010年『あの
夏の子供たち』などのドミニク・フロらが脇を固めている。
脚本となる物語やエピソードは監督らが3年間かけてインタ
ヴューなどで集めたものを再構築しているが、時間を掛け過
ぎたために最初に集まった子供たちは成長してしまったとの
こと。従って本作はその脚本に併せて演技されたものだ。
つまりオーディションで集められた素人の子供たちが演技し
ているということで、それはそれで凄いと言える。もちろん
演技し易いように本人に合わせた擦り合わせのようなことは
行われたのだろうが。
それにしても見事な作品だった。
公開は12月9日より、東京地区は渋谷のシアター・イメージ
フォーラム他にて全国順次ロードショウとなる。

『フジヤマコットントン』
2017年7月9日付題名紹介『ひいくんのあるく町』の青柳拓
監督による第3作。因に監督はこの間に『東京自転車節』と
いう作品を撮っているそうだ。
作品の舞台は山梨県、甲府盆地のちょうど真ん中の中巨摩郡

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10月29日(日)
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