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On the Production
by 井口健二
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■めためた、コンフィデンシャル:国際共助捜査、トンソン荘事件の記録、白鍵と黒鍵の間に、フラッシュオーバー炎の消防隊
ンギュ。また監督は、2016年5月1日付で題名のみ紹介『ヒ
マラヤ 地上8,000メートルの絆』などのイ・ソクフンが担当
した。
前作は米ドル紙幣の偽造原版で、今回は麻薬というか覚醒剤
(ヒロポンという台詞が聞き取れた)、どちらも北朝鮮がやり
そうな国家犯罪だ。しかもそれを隠しながらの共助捜査とい
う展開だが、日本人には少し判り難いかな。でもそんなこと
はほっといても存分に楽しめるアクションムーヴィだ。
特に巻頭で描かれたニューヨークでの銃撃戦は、7月紹介の
『ハント』でも東京舞台のド派手なシーンを見せられたが、
今回はそれを倍加するような強烈なシーンに仕上げられてい
た。因に撮影は全長100mの巨大セットで行われたそうで、そ
の物量にも圧倒されるものだ。
それに加えて前作から引き続いての3人の見事なアンサンブ
ル。シリアスからコメディ、アクションまで巧みに演じられ
ているのも見事な作品になっている。
公開は9月22日より、東京地区はTOHOシネマズ日比谷他にて
全国ロードショウとなる。

『トンソン荘事件の記録』“마루이 비디오”
1992年に起きた殺人事件に纏わる取材映像が2019年に発見さ
れたと称するホラー作品。
元となる事件は釜山の旅館の一室で起きた殺人事件。アルバ
イトの男性が女性を連れ込み、その様子をヴィデオで記録し
ていたが、男は女性を殺してしまう。しかし逮捕された男は
取り調べで心神耗弱による無罪を主張したというもの。
ところがその後、証拠品のヴィデオにあり得ないものが写っ
ていたという噂が広まり、その真相を追ったディレクターが
遂にそのヴィデオを入手する。そこには確かに現場には居な
い筈の人影が映っていたが…。
監督は2015年に『あいつだ』という作品を手掛けているユン
・ジュンヒョン。前作も実話に基づくとされる作品だったよ
うだが、本作もその流れということかな。
出演は多くの作品で脇役を務めてきたソ・ヒョヌと、韓国イ
ンディペンデンス映画のスターとされるチョ・ミンギョン。
まあ一般的な認知度の低い俳優を使うのはこの手の作品では
常套だ。
映画ではヴェトナム戦争に出兵した韓国兵のPTSDのよう
なものも扱われていて、それなりに社会性のある題材のよう
にも見える。しかしそれが複雑な家族関係などと一緒くたに
描かれるから、何というか話の筋が良く見えてこない。
しかも後半にはさらに呪術的な話が加わってきて、一層話を
混乱させている。だた本作は基本ホラーだからそれも狙いな
のかな。僕には折角の題材が勿体ないようにも感じたが、韓
国ではスマッシュヒットのようだ。
それにしてもそんな怨念が他人を巻き込んでしまうのは理不
尽にも感じるが、『リング』や『呪怨』以降のJホラーは大
体そんなものだから、これも仕方ないところかな。たまには
因果応報の怪談も観たくなってきた。
なお本作は on line試写で観たもので、鑑賞中の集中はあま
り保てなかった。
公開は10月27日より、東京地区はシネマート新宿、大阪地区
はシネマート心斎橋他にて全国ロードショウとなる。

『白鍵と黒鍵の間に』
現役ジャズピアニストでエッセイストでもある南博が2008年
に出版した自伝エッセイを、2017年12月17日付題名紹介『素
敵なダイナマイトスキャンダル』などの冨永昌敬と、2015年
『ハッピーアワー』などの高橋知由の共同脚本、富永の監督
で映画化した作品。
主人公は音大に学ぶ学生。ジャズピアニストが目標だが、師
事する教授の域にはなかなか達せられない。そんな教授から
は銀座の高級クラブがジャズの修行には最適な場所と教えら
れるが…。
昭和63年年の瀬、銀座もはずれのキャバレーで酔客相手のピ
アノを弾いていた博は、刑務所を出て来たばかりという男の
リクエストで「ゴッドファーザー愛のテーマ」を演奏する。
しかしそれは界隈では禁断の演奏だった。
一方、銀座の高級クラブ2軒のピアノを掛け持ちで演奏する
南は、界隈の顔役のリクエストで「愛のテーマ」を演奏でき

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08月13日(日)
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