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On the Production
by 井口健二
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■がんと生きる 言葉の処方箋(エリカ38、最果てリストランテ、僕たちのラストS、ギターはもう聞こえない/救いの接吻、スノー・ロワイヤル)
めていた。ところが男に別の女が発覚、男と別れた彼女は自
ら詐欺を画策するが…。共演は平岳大、窪塚俊介。他に山崎
静代、小籔千豊、菜葉菜。さらに小松政夫、古谷一行、木内
みどり。そして樹木希林らが脇を固めている。脚本と監督は
2016年7月10日題名紹介『健さん』などの日比遊一が担当し
た。樹木は以前から女詐欺師的な事件がある度に、浅田には
このような役をやればいいと話していたそうだ。そんな樹木
からの最後の贈り物と言える作品だ。公開は6月7日より、
東京はTOHOシネマズシャンテ他で全国ロードショウ。)

『最果てリストランテ』
(2018年4月に初演されたフォトシネマ朗読劇と称される舞
台劇を映画化した作品。そこはこの世からあの世に向かう死
者が立ち寄るレストラン。そこでは食事のメニューは選べな
いが、食事の相手として先に死んだ人を1人だけ呼ぶことが
できる。そして思い出話に花を咲かせ、満足した気持ちであ
の世に旅立つのだが…。その店を仕切るギャルソンとシェフ
の2人には現世の記憶がなく、2人は永久にそこを離れられ
ないのかもしれなかった。そんな2人と客たちとの交流が描
かれる。出演は2010年8月紹介『アブラクサスの祭』などの
村井良太と、K-POPグループ MYNAMEのジュンQ。さらに客役
で真宮葉月、鈴木貴之、今野杏南、芳本美代子、堀田眞三、
山口いづみらが登場する。脚本と監督は、舞台版も手掛ける
2012年9月紹介『パーティは♨銭湯からはじまる』などの松
田圭太。心温まる物語が展開される。公開は5月18日より、
東京は池袋シネマ・ロサ他で全国順次ロードショウ。)

『僕たちのラストステージ』“Stan & Ollie”
(日本では「極楽コンビ」の名称で親しまれたお笑いコンビ
の晩年を綴ったドラマ作品。チャップリンやキートンが独立
して成功を収める一方でローレルとハーディのコンビは契約
に縛られ、気に入らない作品も薄給で作り続けていた。しか
し遂に契約を解消したローレルはイギリスの映画会社で長編
を企画。その準備にコンビでイギリス巡業をスタートさせる
が…。苦難と諍いもあるが充実した最後の日々が描かれる。
出演は2018年12月2日題名紹介『ノーザン・ソウル』などの
スティーヴ・クーガンと、2017年2月紹介『キングコング』
などのジョン・C・ライリー。監督は2013年9月紹介『フィ
ルス』などのジョン・S・ベアードが担当した。コンビの映
画は僕が子供の頃にはよくテレビで放送されていた。その記
憶からも本作では主演の2人が驚くほど似せている。そこに
ステージの再現は最高のものだった。公開は4月19日より、
東京は新宿ピカデリー他で全国順次ロードショウ。)

『救いの接吻』“Les baisers de secours”
『ギターはもう聞こえない』
             “J'entends plus la guitare”
(2016年11月13日題名紹介『パリ、恋人たちの影』など、今
も精力的に作品を発表しているフィリップ・ガレル監督によ
る1989年と1991年の作品。前者は当時の妻だったブリジット
・シィを主演に父親のモーリス・ガレル、息子のルイ・ガレ
ル、それに監督自身も登場する極めて私的な作品。監督が妻
を題材とする映画に別の女優の起用を決めたことから、2人
に諍いが生じる。対する後者は元妻ニコの突然の死を知った
監督が、愛おしくも残酷な2人の日々を綴る作品。ドラッグ
に溺れるカップルの暮らしと別れ、そして残酷な結末。主人
公の監督役を1993年『トリコロール/青の愛』などを遺し、
1994年に急逝したブノア・レジャンが演じる。2016年の作品
も含めていずれも自身を曝け出すような内容だが、特に後者
はその真骨頂とされる作品のようだ。公開は4月27日より、
東京は恵比寿の東京都写真美術館ホール他で全国順次ロード
ショウ。)

『スノー・ロワイヤル』“Cold Pursuit”
(ノルウェーの鬼才と呼ばれるハンス・ペテル・モランド監
督が2014年にステラン・スカルスガルド主演で発表した自作
を、リーアム・ニースンを主演に迎えてセルフリメイクした

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03月24日(日)
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