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On the Production
by 井口健二
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■テルマ(運命は踊る、Workers、プーと大人になった僕、エンジェル、銃、カスリコ、スカイスクレイパー、クワイエット・プレイス)
転、息子が送る日々の様子にはシュールな雰囲気すら漂い、
何とも不思議な感覚の作品だ。これがイスラエルという国の
反映でもあるのだろうか。公開は9月29日より、東京は新宿
武蔵野館他で全国順次ロードショウ。)
『Workers 被災地に起つ』
(労働者の協同組合(NPOワーカーズコープ)の活動を描
いたドキュメンタリー。この組合の理念は、「働くこと」を
通じて人と人とのつながりを取り戻し、コミュニティの再生
を目指す、とするもの。その活動は2013年公開『Workers』
でも紹介されたようだ。そして本作では、その組合が3・11
の後で何を為しえたかが描かれる。僕は前作を観ておらず、
この団体自体も不知だったので正直驚かされた。それは原始
共産主義にも通じるが、ある種の理想郷と言えるもの。その
活動が、働く場所もなく高齢者ばかりが残った東北の被災地
で展開される。具体的には岩手県大槌、宮城県気仙沼などで
の老人や障害児との共生に始まり、宮城県登米では林業の再
生や炭焼きの復活などにも繋がる。理想論かもしれないが、
国の全体が過疎や高齢化の時代に、これが日本の進むべき道
とも思わされた。公開は10月20日より、東京はポレポレ東中
野他で全国順次ロードショウ。)
『プーと大人になった僕』“Christopher Robin”
(1926年に発表されたA・A・ミルン原作から、1960年代に
はディズニーのアニメーションでも人気を博したヌイグルミ
が主人公の児童文学を基に、その持ち主だった少年が大人に
なった世界を実写で描いたディズニー作品。成長してプーた
ちの住む森に別れを告げた少年は家庭を持ち、家族を守る仕
事人間になっていたが…。出演はユアン・マクレガー。監督
は2013年7月紹介『ワールド・ウォーZ』などのマーク・フ
ォースターが担当した。同旨の作品では2010年『トイ・スト
ーリー3』が先にあるが、本作では少年の年回りなどの関係
で時代設定が限定され、欧米人にはノスタルジーに感じるで
あろう世界が展開する。その辺が僕には少し辛かったかな。
でもまあプーが中心の世界はそのままだし、物語も原作者が
書いたらこうなったであろうと思える展開で、それは日本人
のファンにも受け入れられるものだ。公開は9月14日より、
東京はTOHOシネマズ日比谷他で全国ロードショウ。)
『エンジェル、見えない恋人』“Mon ange”
(透明人間の少年と視覚障碍者の少女という究極のカップル
を描いた恋愛映画。パートナーの失踪で絶望の淵に沈み、精
神病院に収容された女性が密かに出産した子供は透明人間だ
った。そして世間とは隔絶して育てられた少年はある日、窓
から見える家に住む少女に目を留める。その少女は盲目で、
少年は自らの秘密を知られないまま2人は恋に落ちるが、少
女に視力を取り戻すチャンスが訪れる。そして数年後、視力
を得た少女が家に戻ってくるが…。脚本と監督は、ベルギー
出身で俳優としても活躍するハリー・クレフェンが手掛け、
製作は2016年公開『神様メール』などのジャコ・ヴァン・ド
ルマルが担当した。殆んど1アイデアの作品で、捻りと言え
るのは途中で少女が視力を得るという程度だが、そんな物語
を誠実に描いているのは評価できる。公開は10月13日より、
東京はヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館他で
全国順次ロードショウ。)
『銃』
(2017年11月26日題名紹介『悪と仮面のルール』などの中村
文則の原作を、2017年10月8日題名紹介『嘘八百』などの武
正晴脚色、監督で映画化。ふとしたことで実弾入りの拳銃を
手に入れた若者が、その魔力に取り憑かれたかように自らの
存在を意識し、女性たちと出会い振る舞いも変わって行く。
しかしそこに刑事が現れ…。出演は村上虹郎、広瀬アリス、
モデル出身の日南響子。他に岡山天音、サヘル・ローズ、リ
リー・フランキーらが脇を固めている。拳銃がリボルバーだ
と通常6発込められる銃弾の数が気になるが、本作では発射
される数は4発、それに2発が残される。これで計6発は話
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08月12日(日)
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