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On the Production
by 井口健二
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■パンク侍、スペースバグ(若い女、子ども、ブレス、人間機械、スウィンダ、グッバイG、大人のため、妻の愛、榎田、北朝鮮、ゲッベルス)
うしてミッジの助けで飼育室を脱出した3匹だったが…。
飼育室の外には宇宙食に飽きて生き餌の捕食に飢えたカエル
の一団や、虫を駆除するロボットなどが待ち構えていた。し
かも人間に放棄された宇宙ステーションには、最早電力の供
給も尽きかけていた。
というのが試写の行われた6話までの前半の展開で、ここか
ら彼らの命を賭けた大冒険が始まるという筋書きだ。
監督の中尾は、1998年にCGと実写合成の短編がコンテスト
応募でグランプリを受賞、2000年にはカンヌ広告祭で世界の
新人監督8人などにも選出されている。そして2009年スター
トの『タイムスクープハンター』で注目したものだ。
その中尾が本作では、構想開始から5年を掛けて作り出した
もので、中尾自身は子供の頃に観たテレビアニメの夢と冒険
を再現したいと語っている。
という作品だが、実は試写された6話までの中ではSF的に
は突っ込みどころが満載で、特に重力発生装置の下りでは頭
を抱えてしまった。具体的にはスイッチのオンオフが逆だろ
うという感覚なのだが…。
いろいろ考察すると、どうやらこのステーションでは特殊な
重力装置が稼働しているらしく、それは自然現象的な重力の
ようだ。そこから考えるとオンオフの感覚も納得できるのだ
が、これはちゃんと説明して貰わないと困るものだ。
この他にもいろいろあるが、深く考えると科学的には合って
いるのかもしれず、これは全作を通してじっくりと考えたく
なった。因に全体は52話の構成だそうで、1話は10分30秒な
ので全話では9時間6分となる。
第7話以降もサンプルDVDでの提供を受けられるようなの
で、全体の評価は改めて報告したい。
この週は他に
『若い女』“Jeune femme”
(女性監督のレオノール・セライユがフランス国立映画学校
の卒業制作として書いた脚本を自らの手で映画化、2017年の
カンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)に輝いた作
品。田舎からパリにやってきた若い女性が、年上の恋人に振
られ、傷つき、もがき、再生して行く姿が描かれる。正に若
い女性の感性という感じの作品になっているが、還暦過ぎの
おっさんには少し荷が重かったかな。特に結末で主人公が下
す決断には、正直納得が出来なかった。ただし主人公の取る
喫驚な行動の原因が、実はこの決断の基にあると考えると、
それは物語としては理解可能なものではある。でもそれは、
僕の倫理観には合わなかったもので、逆であって欲しいとも
思ってしまったものだ。出演は本作でリュミエール賞最有望
女優賞を受賞したレティシア・ドッシュ。公開は夏、東京は
渋谷ユーロスペース他で全国順次ロードショウ。)
『子どもが教えてくれたこと』
“Et les mistrals gagnants”
(様々な病気を抱えて生きる5人の子供たちの日常を追った
ドキュメンタリー。子供たちの病はいずれも難病だが、彼ら
はそれに正面から向き合っている。その健気さが何とも言え
ない作品だ。本国フランスで23万人の動員を記録したという
のも頷けるもの。だからと言ってこの子供たちに僕らが何を
してあげられるかというと…。全く暗澹とした気持ちにもな
ってしまう。それにしても「死」という言葉がこれほど繰り
返して聞かれる作品も多くはないだろう。しかもそれが幼い
子供たちの口から聞かされるのだからそれも堪らない。しか
しこれがこの子たちの現実なのであって、その現実を彼らは
懸命に生きている。1人でも多くの子供たちが生き長らえ、
できれば快癒することを願わずにはいられない。監督は自身
も病気で娘を亡くした経験を持つというアンヌ=ドフィーヌ
・ジュリアン。公開は7月14日より、東京はシネスイッチ銀
座他で全国順次ロードショウ。)
『ブレス しあわせの呼吸』“Breathe”
(『ブリジット・ジョーンズの日記』などの映画製作者ジョ
ナサン・カベンデュッシュが、自身の両親の実話に基づき自
らの製作で映画化した作品。1960年代、出張先のアフリカで
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06月03日(日)
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