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On the Production
by 井口健二
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■不能犯
材にしたコメディ作品。前作で大失敗し、制作会社を潰した
というプロデューサーが無理難題の脚本を押し付けられ、た
だ映画が好きというだけで事務局を立ち上げた田舎町の職員
を騙して、無茶苦茶な映画製作を開始するが…。出演は吉沢
悠、戸次重幸、前野朋哉、金田哲。脚本と監督は2013年12月
紹介『神奈川芸術大学映像科研究室』などの坂下雄一郎。配
役はそれぞれキャラクターは立つが、全体的にステレオタイ
プかな。物語も如何にもありそうなことばかりが起きて、も
う少しの捻りが欲しい感じがかな。結末を逆にできれば…。
公開は11月11日より、東京は渋谷ユーロスペース他で全国順
次ロードショウ。)
『リュミエール!』“Lumiere!”
(現在の映画の生みの親とされるフランス人兄弟が、1895年
から1905年の間に製作した1422本の短編作品の中から108本
を厳選し、4Kディジタルによる修復を施した作品。有名な
「工場の出口」や移動撮影を行った作品。さらにコメディや
世界各地にカメラマンを派遣したドキュメンタリーなど多様
な作品が紹介される。また初歩的なトリックを施した作品な
どもあり、兄弟の映画への取り組み方が鮮明に判る作品にも
なっている。そして最後には、2017年4月23日題名紹介『ザ
・ダンサー』に描かれたロイ・フラーのパフォーマンスが手
書き着色を施して登場し、正に伝記映画と同じものが見られ
たことにも感激した。公開は10月28日より、東京は恵比寿の
東京都写真美術館ホール他にて全国順次ロードショウ。)
『レゴ ニンンジャゴー ザ・ムービー』
              “The Lego Ninjago Movie”
(情報解禁前のため割愛)
『希望のかなた』“Toivon tuolla puolen”
(フィンランドの名匠アキ・カウリスマキが、中東からの違
法移民をテーマに撮ったヒューマンドラマ。主人公は戦禍を
逃れてフィンランドに辿り着くが、自身の出身地が戦地から
離れていたために難民申請を拒否されてしまう中東出身の男
性。実は国を出た時には妹と一緒だったが、国境での混乱か
ら離れ離れになってしまっていた。そんな男性が妹の行方を
探しつつ、自らの居場所も求めて行く。そこには人間同士の
温かさや逆に諍いなども発生する。恐らくヨーロッパの各地
で起きている出来事が、政治的な背景などは極力排して人間
個人の物語として描かれる。公開は12月より、東京は渋谷の
ユーロスペース他にて全国順次ロードショウ。)
『一礼して、キス』
(加賀やっこ原作少女コミックスを、共に映画初主演となる
2017年3月紹介『ReLIFE』などの池田エライザと「動物戦隊
ジュウオウジャー」中尾暢樹の共演で実写映画化した作品。
前々回題名紹介『覆面系ノイズ』と同様、若い女性の願望を
具現化した物語なのかな。高校3年、最期の全国大会で満足
は結果を残せなかった弓道女子が、譲った後輩の部長から秋
季大会の出場にエントリーを告げられる。そしてその後輩の
男子から恋心を告げられ…。脚本はぴあフィルムフェスティ
バルに入選経験もあるという浅野晋康。監督は『ReLIFE』や
2017年8月紹介『恋と嘘』などの古澤健。ベテランと呼べる
スタッフが手堅く作品を纏めている。公開は11月11日より、
東京は新宿バルト9他で全国ロードショウ。)
『ユリゴコロ』
(沼田まほかる原作ミステリーの映画化。余命僅かな父親の
書斎で見つけた手書きのノート。そこには人の死だけを心の
拠り所として罪を繰り返した殺人者の告白が記されていた。
それは真実か?創作か?そして自分との繋がりは? 出演は
吉高由里子、松坂桃李、松山ケンイチ。さらに佐津川愛美、
木村多江らが脇を固めている。脚本と監督は2017年7月2日
題名紹介『心が叫びたがってるんだ。』などの熊澤尚人。所
謂イヤミスと呼ばれる作品のようだが、最近何本か観た中で
は最もそのタイトルに似合った作品と言えるかな。流れる血
の量もそこそこだし、後味も悪い。ただ主演の3人がその心
情をしっかりと表現しているのは良かった。公開は9月28日

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09月17日(日)
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