ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■第199回(Ten Films Shortlisted for Visual Effects Oscar, Golden Globe Awards)+エージェント・ヴィノッド最強のスパイ
今年もこんな調子でグダグダやって行くつもりなので、よろ
しくお願いいたします。
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※試写会はまだだが、試写が予定されていない作品のサン※
※プルDVDを1枚鑑賞したので、その紹介。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。    ※
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『エージェント・ヴィノッド最強のスパイ』“एजंट विनोद”
2012年ボリウッド製作のスパイ映画。
主人公はインドの秘密諜報機関RAWのスパイ。彼は9つの
名前を使って世界を股に活動している。そんな主人公は相棒
の協力もあってパキスタンの秘密諜報機関ISIを出し抜き
数々の勲功を挙げていたが、その相棒がロシアでの潜入捜査
中に‘242’という謎の言葉を残して殺害されてしまう。
その相棒の死と残した言葉の謎を追って、主人公はモロッコ
の富豪の邸宅を訪れるが…。そこには医師を名告る謎の美女
など、様々な連中が集まっていた。そして捜査を続ける主人
公の前に、旧ソ連が開発したスーツケース大の核爆弾の存在
が浮かび上がる。
果たして事件の真相は、そして核爆弾の行方は? そこには
意外な黒幕の存在があった。
そして映画では、ロシア、モロッコから、ラトヴィア、南ア
フリカ、スイスなど、正しく世界を駆け巡っての撮影が行わ
れているようで、それぞれ特徴のある風物が次々に画面に登
場するものだ。
出演は、ボリウッド最強のアクションスターと呼ばれるサイ
フ・アリ・カーン、2013年3月紹介『きっと、うまくいく』
などのカリーナ・カプール。因に2人は実生活でも恋人同士
で、本作の撮影後に結婚したそうだ。
さらに2012年12月紹介『ライフ・オブ・パイ』に出ていたと
いうアディル・フセイン、2010年の東京国際映画祭で上映さ
れた『ラーヴァン』などに出演のラヴィ・キシャンらが脇を
固めている。
監督はシュリラーム・ラガヴァン、脚本はラガヴァンとアリ
ジット・ビシュワースという2人が担当している。また撮影
は『きっと、うまくいく』のC・K・ムラリーダラン、音楽
をカプール主演の2007年“Jab We Met”なども手掛けるプリ
ータムが担当している。
RAW、ISIという名称は昨年2月紹介『タイガー・伝説
のスパイ』にも登場したが、韓国映画における北朝鮮ともま
た違う感じで、なかなか微妙な印パ両国間の状況が垣間見え
るような物語が展開されていた。
その両者は、国家間は敵対しているものの紛争抑止のために
連携も図るという展開で、お互いの国民感情もそんなものか
なあという感じだし、さらにそこに陰謀を巡らす連中が存在
するというのも、それなりのお話という感じだった。
ただまあ、最近の欧米のスパイ映画は、VFXも多用した大
掛かりな作品が多いのに対して、本作ではVFXもあるが、
基本は生身のアクションと銃撃戦。さらにそのアクションも
香港映画のような派手さは期待できず、その辺で多少の物足
りなさが否めない感じはした。
公開は2月8日から、東京はシネマート六本木にて期間限定
(2週間予定)ロードショウとなる。

01月05日(日)
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