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On the Production
by 井口健二
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■ガレキとラジオ、ボクたちの…、ゼロ・ダーク・サーティ、グレイヴE2/モスキートM、アウトロー、幕末奇譚、わすれないふくしま、約束
ホスト部』などの川口春奈。
さらにムロツヨシ、大倉孝二、佐藤二朗、佐々木蔵之助らが
脇を固めている。また、監督の関係なのかベッキーとカンニ
ング竹山が友情出演している。
作品では、伊藤と小出がお笑いコンビ役に挑戦しているが、
俳優にお笑いコンビをやらせる映画は先にもあった。ただし
以前の作品が何か違う方向性だったのに対し、本作では最後
までお笑いの本質に迫ろうとしている感じが好感だった。
それは挫折と成功、涙と笑いに彩られたもので、それはまあ
感動というには安っぽいものかもしれないが、人がその人生
を賭けるというテーマ性ではうまいところを突いて描いてい
る作品に思えた。
もちろん本作は鈴木の原作に基づくもので、それがどのよう
に描かれているのかは原作本を見ていないので判らないが、
映画の中には内村の演出による2人の漫才シーンもしっかり
と収められていて、それを観るのも面白かった。
『ゼロ・ダーク・サーティ』“Zero Dark Thirty”
2001年の「9・11」から10年後、2011年5月1日に敢行され
た首謀者ウサーマ・ビン・ラーディンの捕縛作戦。その実行
までの出来事を描いたアカデミー賞受賞監督キャスリン・ビ
グローによる作品。
2010年2月紹介『ハート・ロッカー』で共にアカデミー賞を
受賞したビグロー監督と脚本を執筆したマーク・ポールは、
実はそれ以前に、2001年12月にアフガニスタン東部の町トラ
ボラで失敗に終わったビン・ラーディン捕縛作戦の映画化を
計画していたのだそうだ。
しかしその計画は頓挫したものの、替って進めた『ハート・
ロッカー』が高評価の上に大ヒットを記録し、2011年2人は
改めてトラボラ作戦の映画化を目指すことになる。ところが
その直後の5月1日に現実の捕縛作戦が実行され、2人は一
から計画を立て直さなくてはならなくなった。
ここから脚本家のポールはワシントンに飛び、数多くの関係
者にインタヴューをして脚本を作り上げて行くことになる。
その機関の中には協力的な部署もあったが、基本的には調査
を重ねることによって生み出された作品であり、映画に登場
するほとんどシーンは、実際に作戦に参加した人たちの証言
に基づいているとのことだ。
それは、例えば物議を醸した「拷問」のシーンにしても、ビ
グロー監督は「人間として目をつぶりたくなるような光景で
はあったが、映画監督としては出来事を有りりのままに伝え
る義務がある」として描いているとのことだ。
とは言え本作は事実に基づくフィクションと明記されている
ものであって、そのドラマティックなフィクションが2時間
38分の上映時間を全く飽きさせることなく、観客をグイグイ
と引き込んで行く作品だ。
出演は、昨年2月紹介『テイク・シェルター』などのジェシ
カ・チャスティン、2009年9月紹介『パブリック・エネミー
ズ』などのジェイスン・クラーク、2011年11月紹介『アニマ
ル・キングダム』などのジョエル・エガートン、2011年10月
紹介『コンテイジョン』などのジェニファー・イーリー。
さらに、2010年10月紹介『キック★アス』などのマーク・ス
トロング、昨年9月紹介『アルゴ』などのカイル・チャンド
ラー、2008年2月紹介『バンテージ・ポイント』などのエド
ガー・ラミレスらが脇を固めている。
また、暗視シーンを多用した撮影は2011年5月紹介『モール
ス』などを手掛けたグリーグ・フレイザーが担当し、緊張感
あふれる編集には2010年11月紹介『ザ・タウン』などのディ
ラン・ティチェナーと、『アルゴ』などのウィリアム・ゴー
ルデンバーグが共同で当っている。
『グレイヴ・エンカウンターズ2』
“Grave Encounters 2”
『モスキートマン』“Sucker”
1月12日から3月22日まで東京渋谷のヒューマントラストシ
ネマにて開催される「未体験ゾーンの映画たち2013」で上映
される21作品の内から2作品をサンプルDVDで鑑賞した。
1本目は、昨年4月に紹介した作品の続編。前作をネットで
観た映画研究会の若者にヴィデオレターが届き、それを切っ
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01月10日(木)
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