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On the Production
by 井口健二
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■東ベルリンから来た女、髑髏城の七人、ブラッド・ウェポン、R2B、スカイフォール、フランケンウィ二ー、青木ケ原+Star Wars/Oscar anim
ナル舞台が2011年に再演され、その舞台が今回はゲキ×シネ
の第10弾として公開されるものだ。
それにしても、立ち回りなどの激しさは今回も変わらずで、
その剣戟を早乙女らは比較的軽やかに演じて見せるが、さす
がに小栗は息も多少上がっている感じかな。しかもそれがス
クリーンに大写しにされる。これは舞台では見られない迫力
にもなっている。
また小池、仲の女優たちも、普段の映画で見るのとは違った
演技で、特に小池が啖呵を切るシーンは、舞台独特のメイク
アップと共にかなりの迫力で演じられていた。それもスクリ
ーンに大写しで楽しめるものだ。
秀吉の関東攻めは、8月に紹介した映画『のぼうの城』でも
描かれたが、本作もまた面白い物語になっていた。

『ブラッド・ウェポン』“逆戰”
2011年10月紹介『密告・者』などのダンテ・ラム監督が、同
作に主演のニコラス・ツェーと、2011年1月紹介『グリーン
・ホーネット』でハリウッド進出を果たした台湾スターのジ
ェイ・チョウを迎えたアクション・スペクタクル。
1980年に根絶が宣言された天然痘ウィルスを巡って、その変
異型新種を用いる国際テロ組織と、その犯罪を阻止する国際
警察との攻防を描いた作品。しかもテロ組織には、幼い頃に
離散した警察一家の兄が加わっていた。
映画は開幕から、ヨルダンを舞台にした変異型新種の生みの
親の科学者の身柄を奪い合う攻防戦が繰り広げられ、そこか
らウィルスをさらに進化させるための科学者の奪い合いや、
ウィルスを使ったテロ事件など様々な要素が描かれる。
細菌兵器を描く作品は、最近ちょっと見掛けなくなっていた
感じだったが、久しぶりに大型の作品が登場した。しかもア
クションも満載で、特にクライマックスでは、正しく目を見
張る見事なシーンも展開される作品だ。
共演は、2010年9月紹介『ラスト・ソルジャー』に出演のリ
ン・ポン、2011年9月紹介『新少林寺』などのバイ・ビン。
他に、2011年5月紹介『酔拳』などのアンディ・オン、『密
告・者』のリウ・カイチーらが脇を固めている。
製作費には香港映画史上空前の2億香港ドルが費やされたと
いう作品で、プロローグの中東での攻防戦や、途中に挿入さ
れるカーチェイスでも次々に車両が破壊される。さらに海上
シーンや見事なクライマックスシーンなど、兎にも角にもア
クションがてんこ盛りの作品だ。
ただここまで描きかれると、途中の人間ドラマも不要じゃな
いかとも思えてくる作品で、折角のツェーとチョウの共演が
多少勿体無くも感じられてしまった。もちろん贅沢な話では
あるのだが。
それにしても、クライマックスのアクションはCGIなども
多用されていると思うが、実写との連携も見事で、極めて巧
みに作られていた。これは香港映画の実力を教えられる作品
にもなっている。
公開は12月22日から、上映時間2時間3分は、正月映画にも
似合う堂々とした作品だ。

『リターン・トゥ・ベース』“알투비:리턴투베이스”
北朝鮮と対峙する韓国空軍を舞台にしたスカイ・アクション
作品。
主人公は、空軍特殊飛行チーム「ブラック・イーグルス」に
史上最年少で選抜されたという天才パイロット。しかしその
思い上がりで晴れの舞台の航空ショーを台なしにし、戦闘航
空隊に左遷されてしまう。そこは国家の空を最前線で守る実
戦部隊だった。
しかしそんな中でも実力を誇示してチームに復帰したい主人
公だったが、その前に「トップ・ガン」と呼ばれる先輩が立
ちはだかる。そして飛行対決で初めての敗北を喫した主人公
は、各部隊の精鋭が集まる射撃大会での優勝を目指し、女性
のエース整備士を自機の整備に指名するが…
帰順と見せかけて侵入した北朝鮮機とのソウル上空での空中
戦や、北朝鮮に不時着した戦闘機パイロットの救出作戦。そ
してその背後で進む北朝鮮のクーデターなど、南北全面戦争
の危機も孕んだ状況が、主人公らの敢行する7分間の作戦に
集約されて行く。

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11月04日(日)
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