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On the Production
by 井口健二
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■第161回
因に、契約された作品の題名は未定で、さらに内容に関し
ても、権利を獲得したコロンビアからは「現代を背景にした
プロジェクト」としか発表されていないものだが、別からの
情報によるとロマンティック・コメディ・アドヴェンチャー
とのこと。この監督、主演の顔ぶれでコメディ・アドヴェン
チャーとは、相当の規模の作品が期待できそうだ。
ただしスティラーのスケジュールでは、8月に全米公開の
“Tropic Thunder”に続けて、現在はヒット作の続編となる
“Night at the Museum 2: Escape from the Smithonian”
の撮影に入っており、一方のウィザースプーンも、製作主演
で11月全米公開の“Four Christmases”に続いては、ドリー
ムワークス・アニメーション製作の“Monsters vs.Aliens”
に声優として参加するなど超多忙で、今回の作品の撮影は、
2人の身体が空く来年1月までお預けとなるようだ。
なおクロウ監督がコロンビアと組むのは、2000年の『あの
頃ペニー・レインと』以来のことになるが、その前の1996年
にはクロウ監督の最大ヒット作『ザ・エージェント』の製作
も同社で行われたものだ。
* *
『ジェイスン・ボーン』シリーズの原作者ロバート・ラド
ラムの遺作とされる“The Sigma Protocol”(邦訳題:シグ
マ最終指令)の映画化が、ユニヴァーサルの最優先計画とし
て進められることが発表された。
原作の物語は、裕福な家庭に育った若者が双子の弟の事故
死の現場を訪れ、不可解な事件に巻き込まれて行くというも
の。ラドラム全盛期の作品を髣髴とさせる見事な展開の作品
だそうだ。
そしてこの原作の映画化権は、実はユニヴァーサルでは、
2002年の『ボーン・アイデンティティー』の公開以前に権利
を獲得し、以来7通りの脚本が作られたとされているが、い
ずれも実現には至っていなかった。因に、本サイトでも昨年
4月1日付第132回で、『T3』のジョン・ブランカトーと
マイクル・フェリスが関っていることを紹介したが、それも
実現しなかったものだ。
それを今回は最優先で進めるとしたもので、脚色には新た
に全米大ヒット作の『アイアンマン』を手掛けたアート・マ
ルカム、マット・ハロウェイのコンビが契約されている。な
おこの脚本家コンビには、前回“Highlander”のリメイクの
計画も紹介したものだが、今回の情報によると本作の方が先
行となるようだ。
ラドラム原作の映画化では、今年4月15日付第157回でも
“The Matarese Circle”の計画を報告したところだが、そ
の争奪戦にはユニヴァーサルも参加してMGMに破れたもの
で、その2カ月後の今回の発表にはいろいろ理由が考えられ
そうだ。またユニヴァーサルでは、ラドラムの原作が尽きて
継続が注目されている『ジェイスン・ボーン』シリーズの第
4作についても、ポール・グリーングラス監督、マット・デ
イモン主演で進めることを検討中とのことだ。
* *
1980年代にテレビアニメーションで人気を呼んだ森の小さ
な住人スマーフの長編映画化“The Smurfs”が、コロンビア
と『サーフズ・アップ』などのソニー・ピクチャーズ・アニ
メーション(SPA)の共同で進められることになり、その
脚本に『シュレック』の第2、3作を手掛けたデイヴィッド
・スターン、デイヴィッド・ワイズの起用が発表された。
フランス語では“Les Schtroumpfs”と呼ばれるオリジナ
ルのキャラクターは、1958年にベルギーの漫画家ペヨによっ
て、同じ作家の別のシリーズの中に登場、その後に独立して
原作者ペヨの手では全15巻、さらには他の作家によっても書
き継がれるほどの人気者になった。フランス語圏では同種の
コミックスの古典とも呼ばれているそうだ。
そしてこのキャラクターは、アメリカでは1970年代後半に
玩具化されたことから人気となり、その人気を受けて1981年
には土曜日の朝の子供番組用アニメとしてハナ=バーベラが
シリーズ化、このシリーズは1990年まで10年に亙って放送さ
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06月15日(日)
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