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On the Production
by 井口健二
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■第52回
を契約したようだ。これで、アーノルド・シュワルツェネッ
ガーの最後の出演作がアメリカでも上映されることになる。
        *         *        
 もう1本は、『アステリックス/ミッション・クレオパト
ラ』や『ミシェル・ヴァイヨン』などのコミックの映画化の
続くフランスから、孤独なカウボーイLucky Lukeを主人公に
した“Les Dalton”の映画化の計画が発表されている。  
 Lucky Lukeのオリジナルは、ベルギーのコミックス作家モ
ーリスが1946年に執筆を開始した西部劇の世界を舞台にした
シリーズで、その後、1956年からは『アステリックス』など
のレネ・ゴッシーニが参加して、モーリスが亡くなる2001年
まで全69作が発表されている。中でもゴッシーニが亡くなる
1977年までに発表された37作は人気が高く、ヨーロッパ各国
や中国、韓国などでも出版され、その内フランス版だけで毎
巻60万部を売り切ったと言われている。         
 物語は、開拓時代のアメリカ西部を舞台に、カラミティ・
ジェーンやビリー・ザ・キッドなどの実在の人物も登場する
現実とフィクションが入り混じったもの。また映画化の題名
になっているドルトン兄弟も、西部に悪名を轟かした実在の
ギャング団だが、コミックスの中でもLucky Lukeを悩ませる
敵役としてレギュラーで登場していたものだそうだ。   
 そして今回の映画化では、主人公Lucky Lukeをドイツ人俳
優のティル・シュワイガーが演じ、またドルトン兄弟には、
フランスの人気コメディチームのエリック・ジュドアとラム
ジー・ベディアのコンビが扮することになっている。ミシェ
ル・ハザナヴィシウス脚本、フィリッペ・ハイムの監督で、
2500万ドルの製作費が計上され、フランスでの公開は2004年
12月に予定されている。                
 なお、フランスではこの他に、ジャン・ジロー=メビウス
原作で、同じく西部を舞台にしたコミックス“Blueberry”
の映画化も、ヴァンサン・カッセル、ジュリエット・ルイス
主演、ジャン・コウネンの監督で計画されている。    
        *         *        
 続いては、『ハリー・ポッター』に続けとばかりのユース
ファンタシーの計画を紹介しておこう。         
 まずは、こちらも続報からで、第42回で紹介したジェイス
ン・レスコー原作のグラフィックノヴェル“Zoom's Academy
for the Super Gifted”の映画化の脚色に、『スモール・
ソルジャーズ』や『マウスハント』のアダム・リフキンが、
6桁($)後半の金額で契約したことが発表された。   
 お話は、ごく普通の女子高生が謎の父親の指示でスーパー
ヒーローのための学校に入学し、そこで自分の才能に目覚め
るというもの。映画化はスザンヌ&ジェニファー・トッドの
製作で、リヴォルーション傘下で進められている。    
 因に、リフキンは第28回で紹介したパラマウント=ニッケ
ルオデオン製作“Where's Waldo?”(ウォーリーを探せ!)
の映画化の脚色も担当している他、ディズニー=スパイグラ
ス製作のアニメーション“Underdog”にも関わっている。さ
らにニューライン製作の“Detroit Rock City”では監督も
手掛けているそうだ。                 
        *         *        
 お次は小説の映画化で、T・A・バロン原作の“The Lost
Years of Merlin”の映画化が、ミラマックス傘下のジャン
ル・ブランド=ディメンションで進められている。    
 物語は、アーサー王伝説にも登場する魔法使いマーリンの
若き日々を描くもので、オーストリア出身の若者が、古代の
ウェールズの海岸に流れ着き、自分の本当の居所と自分自身
を求める旅を始めるというもの。原作は5巻からなり、アー
サー王との友情や、魅力的な土地を巡る旅が描かれている。
 そしてこの脚色を、ブラッド・ピット、アンジェリーナ・

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12月01日(月)
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