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On the Production
by 井口健二
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■第21回
ハリウッドでは95年の『リトル・プリンセス』と97年の『大
いなる遺産』の成功が評価されており、これらの作品が共に
名作の映画化であったことも今回の抜擢に繋がったようだ。
それと、実は『天国…』の公開に併せて監督の来日記者会
見があり、その時は他の作品に関する質問は封じられてしま
ったのだが。ちょうどワールドカップ開催中のときで、『天
国…』の中でもサッカーに興じるシーンがあるが、本人もサ
ッカーフリークであることを表明していた。その感覚が第3
作のクィディッチのシーンに活かされることを期待したい。
なお、撮影は来年早々に開始され、公開は04年の夏の予定
になっている。
* *
お次は、またまたリメイクの話題がまとめて届いている。
まず最初は、カナダの映画作家デイヴィッド・クローネン
バーグの出世作“Scanners”のリメイクが、『ブレア・ウィ
ッチ・プロジェクト』などのアーチザンの製作で行われるこ
とになった。
81年に発表されたオリジナルは、相手の心を読むと同時に
相手の脳を爆発させることもできる超能力者たちの闘いを描
いたもので、当時の同系の作品の中では群を抜くセンスを持
った作品と言われ、その後の多くのフィルムメーカーの手本
となっている。しかし当時のクローネンバーグ作品は、いず
れも監督自身は権利を持っておらず、この作品を含む初期の
“The Brood”“Videodrome”などは、カナダで大手プロダ
クションを経営するピエール・デイヴィッドとレネ・モロと
いう人物が権利を保有しているということだ。
従って91年以降シリーズ化された作品にはクローネンバー
グは一切関与していないものだった。そして今回の計画も、
実は状況は変わっておらず、アーチザンとカナダの権利者た
ちとの間で契約されたものだ。因に、権利者たちは当初オリ
ジナルに基づくテレビシリーズの企画を練っていたところ、
アーチザンからリメイクの申し入れがあり、「オリジナルを
知らない観客にも受け入れられるような作品を作る」という
ことで契約が結ばれたそうだ。
脚本、監督などは未定だが、アーチザン側は「この手の作
品は観客を読み易い」とのことで、製作費は中級映画のレヴ
ェルで行くとしている。といってもオリジナルは典型的な低
予算作品だし、VFXの進化は20年前とは比べものにならな
いので、まあそれなりの作品になりそうだ。後は作り手のセ
ンスの問題ということだろう。
なお、アーチザンは『ブレア・ウィッチ』の大ヒットで一
躍注目され、その後は海外作品の配給やかなり意欲的な作品
も作っているのだが、いまだに「『ブレア・ウィッチ』の」
と前置きされる状態は変わっていない。その原因の一つは、
『ブレア・ウィッチ』の大ヒットの直後に即席で製作した続
編の失敗も影響しているということだが、現在はその失敗を
反省し、オリジナルの作家たちと再契約して『ブレア・ウィ
ッチ』の第3弾を作る計画も進んでいるそうだ。
それに併せての今回の“Scanners”のリメイクの計画とい
うことで、新たなジャンル映画のプロダクションという期待
もされているようだ。
* *
2本目は、以前にも1回紹介していると思うが、66年製作
のジョン・フランケンハイマー監督作品“Seconds”のリメ
イク計画で、同じパラマウントの製作で11月1日に全米公開
予定のSF大作“The Core”のジョン・アミエル監督の起用
が発表された。
オリジナルは、ロック・ハドスンの主演で、整形手術で風
貌を変え、自分自身を抹殺して買い取った他人の人生を歩も
うとした男が、結局他人にもなり切れず、自分自身に戻るこ
ともできなくなって苦悩するというサイコスリラー。題名は
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08月15日(木)
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