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ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File096】スパイとエニグマとUボート【ネタバレ警報/後編A・・・完結編】
最後は『シーウルフ(1980)』1942年、戦局も熾烈を極める中、インドでは独側スパイ綱の情報が功を奏し、連合国側輸送船が次々とUボートに撃沈されていた。英軍特殊作戦執行部は、インド西海岸の中立国ポルトガル領の港町で、輸送船航行予定を抑留停泊中の独商船に極秘に搭載された高周波無線機によって、印度洋遊弋中のUボートに連絡しているという情報を掴む。しかし中立国領内の為、英軍は手を出せない・・・。そこで地元の在郷民兵クラブ“カルカッタ軽騎兵隊(カルカッタ・ライト・ホース)"に出動命令が下る。いよいよ作戦決行の夜、カーニバルの花火の音をカモフラージュにして、老体ボランティア襲撃部隊が独商船に突入、無線機の破壊に成功し商船自体の爆破にも成功する・・・なんと実話の映画化。G・ペックとD・ニーブンと言えば、もうお解りでしょう・・・傑作「ナバロンの要塞(1961)」の名コンビ。監督は「コマンド戦略(1968)」「ヘル・ファイター(1969)」「ワイルド・ギース(1978)」のマクラグレン。これに「ワイルド・ギース(1980)」「北海ハイジャック(1980)」繋がりからか、はたまた「オフサイド7(1979)」「007(ムーンレイカー1979)」で脂が乗ってるロジャー・ムーア(でも御歳53歳)が加わった豪華作品・・・なんですが評判はイマイチ。ATF的には大好きなんですが、戦争映画通の間では人気がない・・・監督、前年に「戦場の黄金律〜戦争のはらわたU(1979)」なんて迷作を作っちゃった後遺症でしょうか・・・この「シーウルフ」と同時に「北海ハイジャック(ロジャー・ムーア主演/1980)」なんて作っちゃってパワー使い果たしたのか?まぁ要するに主要登場人物の高齢(ペック/64歳・ニーブン/70歳・・・二人とも、そんなお歳には見えないが・・・)を気遣ったとしか思えない作りなのですわ!よくよく観直してみると、何となく物語の設定や展開が同年公開された「ワイルド・ギース」に似てなくもない・・・って言うか監督以下プロデューサー、脚本、音楽、タイトルデザインと同じじゃないか・・・そりゃ似て来るわな!

さて、とにかく『enigma』も片がついたので、次回からは本腰を入れて頑張って更新しますので、お楽しみに・・・【続く】

09月13日(土)
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