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ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File080】それでも英雄カスター≠ェ観たい!・・・多勢に無勢【中編Vol.2e】
アメリカの人気西部劇テレビシリーズで、日本では某国営放送局で第5シーズンまで放送(現在中断中)されており、ファンサイトも数多くあり人気が高い作品です。西部劇です始終ドンパチっていう訳ではなく、物語の舞台であるコロラドスプリングスという町は銃の携帯が禁止されている、という異例中の異例な設定であります。物語は1860年代、主人公であるミケーラ・クインはボストンで生まれで、当時まだ珍しかった女医。西部の片田舎のコロラドスプリングスという町が医師を求めていると新聞の求人欄で知り、遥々やって来ます。女医を受け入れられない古い体質の町の人々。差別や偏見と戦い、孤児を引き取り、恋人とのロマンス、町で起きる様々な事件をを通して愛、友情、正義を強く訴える感動ドラマです。主要登場人物にシャイアン族の呪い師クラウド・ダンシングが登場。彼の妻は「ワシタ河畔の虐殺」でカスター率いる第七騎兵隊によって殺されています。そんな訳で、劇中憎まれ役の悪役でカスターと第七騎兵隊が登場してます【ソフト未発売・・・再放送未定です】

アイルランド民謡GARRY OWEN
【視聴できます】
カスターと第七騎兵隊を語る上で忘れられない歌があります。それがこの「GARRY OWEN=ギャリー・オウエン」です。カスターが第七騎兵隊に着任して、兵士たちの士気を鍛え直す為、アイルランド出身の士官がピアノで演奏していたのを気に入って隊歌として採用します。元は1800年代のアイルランド民謡で、兵隊たちが飲んで騒ぐ時に好んで演奏されたクイック・ステップの曲で別名「WE MAY ROAM THROUGH THIS WORLD」としても有名です。「アパッチ砦」の中でもカスター(スコットランド系移民の子孫)をイメージさせる為に使用されていますし「黄色いリボン」でも劇中のパーティ・シーンで使用、更に「小さな巨人」の中でも進撃する第七騎兵隊のシーンでBGMとして流れています。ディカプリオ主演の「ギャング・オブ・ニューヨーク」の中で、アイルランドからの移民がニューヨーク港に着くやいなや徴兵されて南部に送られるシーンがあるそうです。アメリカに夢を求め渡ってきながら、戦場で危険に身を曝すアイルランド系兵士たちが故郷を想って謳った歌でしょうか・・・。トム・ベレンジャー主演の「ワン・マンズ・ヒーロー/ONE MAN'S HERO1998」という作品では、合衆国軍の中で迫害されるカトリック教徒のアイルランド系兵士たちが、脱走してメキシコ軍に合流し合衆国軍と戦う、と言うお話でした。アイルランド系の開拓移民を指して白人奴隷≠ニ表現する事があるそうです・・・奴隷ってアフリカ系だけじゃなかったんですね・・・悲。

そう言えばメル・ギブソン主演の「ワンス・アンド・フォーエヴァー」で、主人公ハル・モーア中佐の所属する米陸軍第1騎兵師団第7騎兵連隊の愛称は「GERRY OWEN」だったですなぁ・・・軍服の部隊袖章にバッチリ書いとりました・・・。さてこれでカスターのお話はお終いです。これを読んでカスターファンになった方が、果たしてどれ位いるのか・・・ジョージ・アームストロング・カスター・・・フロンティアの虐殺者、でも伝説の英雄の一人です・・・って言える軍人には違いないと思います。【続く】

03月16日(日)
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