ID:47402
ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File087】おんな≠ヘ乗せ・・・てるじゃん!潜水艦【後編Vol.2】
『イン・ザ・ネービー/潜望鏡を上げろ1996』はこちらもご参照下さい

【サブ・ダウン(SUB DOWN CRUSH DEPTH 1977)】
地球温暖化の影響を調査する為、海洋生物学者ローラ(ガブリエル・アンウォー/鯨研究の専門家・・・美人!で存在効果は極めて大)海洋研究家ラインハルト(「戦場のメリークリスマス」の名優トム・コンティ/氷山の研究家)潜水挺の設計技師兼操縦士リック(ちょっとヘンなヤツ・・・でも中々博学で物知り・・・MTV好きの臆病者/スティーブン・ボールドウィン/お下劣アニメ「サウス・パーク」の中でも散々扱き下ろされてるボールドウィン3兄弟の一人)が米海軍原子力潜水艦ポートランドに乗り込み北極海を目指すところから物語が始まります。ベーリング海峡から北極海に向かう途中、国籍不明の・・・って言っても旧ソ連しかないじゃん!・・・原子力潜水艦と衝突・・・浸水し火災が発生、艦内に有毒ガスが充満し多数の犠牲者を出す。原子力潜水艦から分離して海底の調査を行っていた海洋調査潜水艇は、制御を失った原子力潜水艦と共に海底へ引き摺られて行く。艦内では、生存者たちが被害の少ない艦尾へ移動し、何とか助かっている。ローラたちは海洋調査潜水艇を潜水艦にドッキングさせ、艦内の発令所へ移乗、艦内換気を試みる・・・これは安直に成功!しかし通路は閉ざされ後部の生存者たちと連絡が取れない・・・しかしなんとかライトによるモールス信号を使用し・・・これまた安直に成功だ・・・調子良いぞ、この調子でガンガレ〜ッ・・・生存の為、再浮上を試みるのだが・・・。艦内の酸素残量が時間にして4時間・・・艦内の酸欠状態の演出も、まぁ迫力があって、潜水艦事故の恐怖がジワジワと伝わって来ます。さらに原子炉で放射能漏れが発生し・・・次々に襲い来るアクシデント・・・この辺はパニック映画の定石通りでスリリングな展開かつ見せ場たっぷりだ・・・それと忘れちゃいけないのがクジラの声▼・・地球と自然を象徴しているのか・・・が優しさと安心感を与えてくれます。ラストシーンはちょっと出来過ぎ・・・って感もある。前述の「イン・ザ・ネービー」と同じく鯨≠ェ大活躍(クジラの声を頼りに氷の薄い場所を見つけ浮上に成功・・・って、これも安直過ぎだよ!)以前に本を読んだ知識だけで潜水艦が簡単に操縦できたり、北極海の冷海水中をダイビング・スーツも無しで泳いだり、放射能の蔓延する原子炉の中で冷却水バルブをつなぎかえる作業を素手でやっちゃう艦長(アッと言う間に死んじゃうけど)だとか・・・オイオイ放射能防御服なんてものはないのか・・・など90分少々のお話の中でツッコミどころも満載・・・「クリムゾン・タイド」や「レッド・オクトーバーを追え」には全く及ばないにしても「K-19」よりは面白いかも知れません!・・・米国防省と第七艦隊全面協力だとかで、まぁ適度に迫力ある作品です。ビデオのパッケージが「U-571」のデザインに似てるんじゃない!なのも・・・所謂ところの出来の良いB級版「原子力潜水艦浮上せず」ってとこですかねぇ・・・!
ところで、この作品の監督はアラン・スミシー≠ニいう名前なんです・・・が、映画通の方なら良くご存知ではないでしょうか?このアラン・スミシー≠ニいう名前の監督は実在しません。出来上がりに不満で「この作品は俺が監督したなんて言いたかない」とか、制作途中でプロデューサーと編集を巡ってトラブったり、事情があって本来の名前を出せない場合に全米監督協会≠チてところに訴え出て審査を受け「それはもっともである」と言うお墨付きさへ貰えれば、晴れてこのアラン・スミシー≠ニいう名前がクレジット出来る・・・と言う大変有り難い名前なのだそうです・・・南無〜ッ。実際はグレッグ・チャンピオン(「天国に行けないパパ1990」「カウボーイ・ウェイ1994」等コメディ出身)≠ト名前の監督だそうですが、一体何がそこまで彼を追い詰めたのでしょうか・・・。

【太平洋機動作戦(OPERATION PACIFIC 1951)】

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05月11日(日)
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