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ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File088】カチンの$Xのエニ′Fさん・・・【ネタバレ警報/前編】
台湾人のお医者さんによる新型肺炎(SARS)渡来騒ぎも終息したと思ったら、今度は中国から帰って来た偉い政治家の先生方が俺たちゃ特別・・・と言わんばかりに、帰国後2日間だけ様子見ただけでマスクして国会に出勤(?)し顰蹙を買ってましたが院内感染≠ニは良く言ったものです。そんな中、先週の事ですが公開始まったばかりの作品を初日に観てきました。まあ都内でも数館でしか上映されていないと言う、ほぼ単館上映に近い作品ですが、つくづく東京近郊在住のありがたさを噛み締めております。そんな訳で今回の観戦記のお題は『enigma』であります。第二次大戦中に独軍が使用した暗号・・・それが「エニグマ」なのですが、古来二次戦を舞台とした諜報戦を描いた映画や小説に多々登場し、軍オタの皆さんも良くご存知なはず・・・『U-571』なんか記憶に新しいですな・・・。ところで映画館で観戦し終わった時、ATFの脳裏に古い記憶が甦って来ました。この『enigma』の中で、謎解きの大きなキーワード≠ニなっているのですが、軍オタの方でも意外と知らない、その出来事・・・一般の方々は尚更ご存知ない事でしょう。そんな訳で、今回の観戦記は私ATFの古き記憶を辿った薀蓄から始めたいと思います。それでは【開演ブザー】いつものように携帯電話の電源は・・・いや、まだ切らなくても宜しいですよ・・・【いつもの如く、この書き込みには史料的価値はありません】
【話は今から○十年前に遡ります・・・】
当時はレンタル・ビデオ勃興期で、私ATFも次々にオープンするレンタル・ビデオ店の会員に片っ端から入会していました(この辺の事情は観戦期【File030】を参照下さい)・・・次々にオープンするレンタル・ビデオ店は将に宝の箱・・・好奇心を擽るビデオを毎日の如く借りて帰って○ビングし捲っておりました。そんな時にレンタルした一本のビデオ・・・戦争映画やアクション映画ではありません。どちらかと言えばパッケージに記載された解説紹介文・・・Hな好奇心を掻き立てる・・・に騙されてレンタルした、と言った方が正解かもしれませんな。そのタイトルは「スウィート・ムービー1974」一部のカルト映画ファンの方々にとっては、とってもメジャーな作品であると知ったのは、随分後年になってからの事ですが・・・。さて、この「スウィート・ムービー」ですが、旧ユーゴスラヴィア映画界を代表するドゥシャン・マカベイエフ(「WR・オルガニズムの神秘1971」や「コカコーラ・キッド1985」で著名な映画監督)の初期作品・・・プロデューサーはルイ・マル(「死刑台のエレベーター1957」「地下鉄のザジ1960」「ルシアンの青春1973」「さよなら子供たち1987」で有名な監督)では無く、その弟のヴァンサン・マルで、映画界においては全くの道楽≠ナ作ったと語り継がれる迷作≠ナあります。映画検索サイト【allcinema Online】で検索してヒットした作品の解説によれば「全ての人がこの作品を観て楽しめるかどうかは解らないが、観た人と観てない人では、その後の映画人生に大きな開きが出るかもしれない・・・」だそうです・・・と言う訳で私ATFは見事に観てしまった人≠ノなってしまった訳ですが・・・もし観ていなかったら、現在はこんなHP作って御託を並べていたりしてなかったかもしれません・・・大爆。確かにレンタルした理由は、前述の如く甚だ不謹慎な動機によるものだったと記憶にあるのですが、その余りにサイケでカルトで、ブラックユーモア満載な内容に、観戦・・・いや鑑賞しながら暫し呆然とした記憶が微かに残っております。さて問題なのは、その作品の後半部分に挿入された白黒の実写シーンなのですが・・・最初は何を映されているのか理解出来ませんでした。しかし次第に映し出される場面に目は釘付けになりました・・・それは1943年の4月に独軍占領下の都市スモレンスク近郊のカチン=KATYN≠ニ呼ばれる場所の森の中で独軍宣伝中隊によって撮影された記録フィルムだったのです・・・。
【分割され続けた国土・・・ポーランド略史】
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05月24日(土)
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