ID:47402
ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File119】十八萬接続達成御礼・・・ボツ原稿サルベージ大作戦/ニッポン大戦車軍団@
先月(2006年5月)に観戦武官次室でも話題となった、太平洋戦争時にフィリピンで捕虜となった米兵捕虜の救出作戦を描いたハリウッド製戦争映画『THE GREAT RAID(2005/仮邦題:大襲撃)』・・・内容的には日本軍による米兵捕虜の虐待を中心に描かれた反日度数の高い作品に仕上がっておりました・・・でありますが、その中で何と言っても話題となったのが、作品中に登場した日本軍戦車で、英国製の汎用装甲兵員輸送車FV432の車体をベースに、97式中戦車(改)通称チハ改・・・をイメージして改造されたと思われる、非常に完成度の高い出来となっておりました。因みにこの英国製汎用装甲兵員輸送車FV432の車体を利用して「バンド・オブ・ブラザーズ」や「シャーロット・グレイ」に登場した独三号突撃砲や「スターリングラード(2001)」や「戦場のピアニスト」「エニグマ奪還」に登場した独三号戦車も製作されているのは有名な話です。またジョン・ウー監督、ニコラス・ケイジ主演でサイパン戦における米国先住民暗号通信兵を描いた『ウィンド・トーカーズ(WINDTALKERS/2001)』に登場した米軍のM5高速牽引車をベースに改造された95式軽戦車もまた高い完成度で、多くの戦争映画ファンを唸らせていました。因みにこの95式軽戦車は前述の『THE GREAT RAID(2005/仮邦題:大襲撃)』にもチョイ役で出演しており、また今年2006年秋に公開されるクリント・イーストウッド監督による『父親たちの星条旗(FLAGS OF OUR FATHERS/2006)』にも出演している模様です。この様に昨今の戦争映画においては、完成度の高い撮影用改造戦車が登場する様になった事は、戦争映画ファンとしては大変嬉しい事ですが、振り返って見ると今までの海外製戦争映画に登場した日本軍戦車には、それ程印象に強く残るモノが無かった・・・と言えるのかも知れません。参考までに太平洋・中国大陸の戦線を舞台とした作品に登場する日本軍戦車をざっと思い浮かべて見ると・・・
【中国大陸戦線】
■筧橋英烈伝(HEROES OF THE EASTERN SKIES/1975)■
日の丸を付けただけのM10駆逐戦車(中華民国軍所属?)が登場。
■チャイニーズ・ウォリアーズ(MAGNIFICENT WARRIORS/中華戦士/1987)■
中国奥地の少数民族の王国を攻撃する日本軍大部隊に日の丸を付けただけM24戦車が登場。
■ファイナル・ファイター鉄拳英雄(ZHONG HUA YING XIONG/1988)■
T34/85の車体にハリボテの砲塔を搭載した戦車。他に日の丸を付けただけのT34/85が登場。
■紫日(紫の夕陽/PURPLE SUNSET/2001)■
ソ連軍T34/85の大軍に立ち向かう改造ベース形式不明の97式中戦車改らしき戦車3〜4両が登場。
■沈黙の鉄橋(七七事変/JULY 7 INCIDENT/1995)■
中国製63式軽戦車がベースと思われる95式軽戦車及びベース車体形式不明の97式?中戦車。
【太平洋戦線】
■バターンを奪回せよ(BACK TO BATAAN/1944)■
クライマックスシーンで日の丸を付けただけのM4シャ−マンが米軍M10駆逐戦車に撃破されます。
■愛欲と戦場(BATTLE CRY/1955)■
クライマックスシーンで日の丸を付けただけのM4シャ−マンが登場。
■大戦争(IN LOVE AND WAR/1958)■
ダミー砲身を搭載したM5スチュアート軽戦車が日本軍戦車役で登場。
■裸者と死者(THE NAKED AND THE DEAD/1958)■
日の丸を付けただけのM4シャ−マンが登場。
■戦場よ永遠に(HELL TO ETERNITY/1960)■
M48ベースの車体にハリボテ砲塔を搭載した97式?中戦車・・・ハチマキ型無線アンテナ付き。
■太陽の帝国(EMPIRE OF THE SUN/1987)■
日本軍進駐シーンでM4シャーマン戦車ベースの89式中戦車?が登場。

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06月08日(木)
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