ID:47402
ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File118】十七萬接続達成記念・・・再録/よろず観戦日誌〜男たちの大和
さて「男たちの大和」の製作記者会見において目玉となった発表は、なんと言っても実物大の大和のセットを作る・・・と言うものであった。実物大の大和・・・って言っても想像つかないが、簡単に大きさだけ書くと全長263m・最大幅38.9m・喫水線上高62.3mっていうとんでも無い大きさである。過去邦画戦争映画では軍艦の縮小模型や部分セットは数多く製作されているが、全体セットとなると例がない(・・・と言うか私は思いつかないのだが)。そう言えば「トラ・トラ・トラ!」では、福岡県芦屋の海岸に実物大の戦艦長門(全長213m・最大幅29m)の木造セットが作られた・・・が、これは勿体無い事に映画撮影終了後に撤去されてしまった。よく戦争映画ファンの間でも、このセットを取り壊さずに保存・・・まぁ今風に言えばテーマパークにでもしてしまっていれば良かったのに・・・などと言う声が聞かれる。しかし、この撮影用モックアップ長門だが、写真を見れば解る様に、洋上に浮かぶ雰囲気を出す為か海岸線ギリギリまで迫り出して設置されている。これでは波や風雨の被害を受け易いし、木材部品の腐敗も早いので、このままの状態での保存は不可能だ。如何せん内陸部まで移動させるとなると、一度分解して再組み立てとなり、その費用たるや想像もつかない。そして一番の問題は、仮にテーマパークみたく展示しても、維持保存する為の費用を捻出できるだけの収益が見込めたかどうか怪しいものである。ことに我々日本人(の一部)は、戦争関係の遺物や物品の保存や展示に妙な偏見を持っていたりするし・・・。閑話休題・・・話を実物大戦艦大和に戻そう。今回製作される大和がどんな材質で、何処に組み立てられるのかは想像出来ないが、撮影に使用される以上、長門の様に海岸線沿いに設置される可能性が高い。昨今のCG技術の発達からすれば、態々そんなところに設置しなくても、画面上では洋上シーンと組み合わせるのは容易であろうが、それならば最初から実物大の大和を作る必然性も薄い。あくまでも映画の為の話題作りの効果も狙っており、ともすれば映画撮影終了後に前述の長門では実現不可能だったテーマパーク化し、収益を得るという計画が無きにしも非ず・・・なんて事も角川春樹氏だったら考えていそうだし、共同製作は東映なので、いざとなったら変身・戦隊ヒーローショーと組んで公開すれば、大人も子供も楽しめるテーマパークって事になるかも・・・
【男たちの大和・・・沖縄水上特攻片道燃料異聞・・・巻一】
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04月15日(土)
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