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ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File058】Attack All Boats!!・・・陽のあたらない小艦艇たち・・・後篇 軍艦洋画編Vol.5
第二次大戦下での米海軍潜水艦と言えば、太平洋の戦場での活躍ばかり目立って、大西洋は英国海軍の縄張り・・・なんて思えますが、ドッコイ大西洋での米海軍潜水艦の活躍を描いた映画・・・じゃあなんで魚雷艇≠ネの?・・・映画の冒頭で僅かながら、主人公の一人スチュアート大尉(演じるはタイロン・パワー)が魚雷艇乗員として登場します・・・独Uボートに撃沈され救命ボートで漂流する商船乗員を救助する為に魚雷艇が登場し、待ち伏せるUボートに高速で爆雷攻撃を仕掛けるシーンは圧巻でした。映画自体は殆んどが潜水艦を舞台としていますので、殆んど注目されていませんね。古い戦争映画の定番ですが、必ずと言って良い程に色恋沙汰の物語・・・それも一層物語をややこしくする三角関係・・・を絡ませていますが、この映画でも恋と任務の板ばさみ状態の中で物語が進んで行きます。クライマックスは独海軍基地の爆破作戦ですが、この辺の描き方は前述の『地獄の艦隊』と似ています。
【今日限りの命1933】
新宿にある●SUTAYAの旧作10%OFFセールの時に、今まで余り探した事のない作品の棚を眺めていて、ふと手にしたパッケージ。その裏側に書かれた作品紹介文には戦闘機と魚雷艇の壮絶なチェイス≠フ一文が・・・何じゃコリャ〜、こんな作品があったのか〜?¢ヲレンタルして帰ったのが、この「今日限りの命」でした。第一次大戦下、一人の英国人女性を巡る米国人(ゲーリー・クーパー)パイロットと二人の英国人海軍士官のラブ・ストーリーなんですが、この映画、作品紹介文に書かれていた以上に物凄い内容でした。米国人パイロットは英国空軍に志願し双発複葉の爆撃機に搭乗しています。一次戦モノに爆撃機が登場する自体珍しいですな。独空軍機との激しい空中戦を展開します。戦闘中、後部機銃座の機銃が故障・・・そこに背後から迫る独軍戦闘機・・・このピンチに前方機銃手(兼爆撃手)は、徐に後方に機銃を向けると、主人公(機長兼主操縦士)と副操縦士(兼航法士)が座る操縦席の頭越し(複葉の翼を潜って)に後方に迫る独軍戦闘機に猛射を加え見事撃墜・・・しかし頭上を機銃弾が掠めていった操縦士と後部機銃手(兼航空機関士)は良い迷惑・・・いや独軍機を撃墜できたので不幸中の幸いか・・・。で本題の魚雷艇≠ナすが、後半部で英国士官二人がドーバー海峡で独軍輸送船狩りをやるシーン、一次大戦型の魚雷艇(魚雷一本を艇体後部に搭載・・・発射管は無く後落発射式)≠ェ登場。全くこんなの観た事無い・・・と思える程の独輸送船の機銃・機関砲・速射砲の応射を掻い潜り肉薄攻撃(当時の魚雷の射程の短さからか、メチャ近距離で投射し急旋回。でも投射機能が上手く作動せずやり直し)をかけます。以前からこのタイプの魚雷搭載方式は知っていましたが、実際に投射するシーンは見た事無かったので、非常に貴重なシーンじゃないかと・・・。最後は魚雷投射機能が故障し、魚雷投射が出来ず、搭載したまま独輸送船に体当たり攻撃!この時、米国人パイロット搭乗の爆撃機が、上空からこの特攻シーン≠目撃。結局、作品紹介文に書かれていた戦闘機と魚雷艇の壮絶なチェイス<Vーンはありませんでしたが、それ以上に凄いシーンを観させてもらいました・・・。
【人間魚雷1953】
ビデオ発売時は「特攻大作戦/人間魚雷奇襲せよ」です。アレクサンドリア?に碇泊する英戦艦に特殊潜航人間魚雷(日本海軍と違って、乗員はアクアラングを装着して魚雷上部の座席に座り操縦誘導、目標直下の海底で爆破し、艦底を破壊する)で攻撃をかける物語です。オープニングで英軍基地に集団で攻撃をかける伊海軍魚雷艇部隊のシーンがありますが、遠景・夜間撮影の為、詳しい艇型は解りません。
【鷲は舞いおりた1977】
今さら紹介するまでもない作品ですな。主人公シュタイナー大佐とその部下が、ユダヤ人少女を助けた懲罰で、英仏海峡のチャネル諸島において連合軍輸送船狩りに従事させられているシーンで英軍から捕獲した魚雷艇が登場。この魚雷艇、物語の最後でチャーチル暗殺作戦が成功した暁にシュタイナー部隊の隊員を救助する為に目的地近くまで接近しますが、干潮に巻き込まれ座礁・放棄された姿が映し出されます。作戦の失敗を強調しているのでしょう。
【封鎖作戦1952】
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09月29日(日)
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