ID:47402
ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File027】柵も看守も乗り越えて、逃げるが捕虜の生きる道ど〜ッ脱走≠oart.2
この作品は、ちょっと異色な脱走モノです。北アイルランド*竭閧ニ言えば現在でも尾を引く民族問題ですが(鷲舞≠フリーアム・デブリンも確かIRAの戦士だったような)アイルランドって国が第二次大戦中中立国だったって事、戦史マニア位しか知らないんじゃないですかねぇ。英国のすぐ横にあるわけですから、かの英国の戦い=バトル・オブ・ブリテン≠フ最中に被弾した英独両国の戦闘機や爆撃機が多数不時着します。そして中立国規定によって交戦国の戦闘員は一時抑留されちゃいます。と言う訳で、アイルランドに不時着した英独の搭乗員たちは、すぐさま収容所行きです。独軍搭乗員はともかく、英国の搭乗員たちは、同じく英語を喋る国の、一時的とは言え捕虜になる訳ですから納得いかない様子。特に英連邦各国から応援に来ている連中には、何の事やら・・・理解出来ない。自分達が入れられた収容所の鉄条網を挟んだ向こう側にはドイツ兵がいる訳ですから・・・。で、物語はそんな収容所が舞台です(収容所長は名優ガブリエル・バーン)抑留捕虜となった英独兵士達ですが、別に強制労働させられる訳でもなく、監禁されている訳でもない。赤十字を通じて生活物資は豊富だし、許可を得れば外出して近郊の町で買い物したり、競馬を見たり、酒場で飲んだりできるのです。そんな訳で、街中で英独捕虜がバッタリなんてシーンも・・・。毎日ラジオで知らされる連合国と枢軸軍の戦果を、互いに掲示板に貼り付けて、罵り合ったりしてるんですが、まあ永く暮らせば、ひょんな事からお互いに理解し合えたり、地元の女性に恋したり、と戦争とかけ離れた生活に没頭してしまう訳です。そこへ脱走した英国捕虜が送還されて来ます。なぜ送還されるのかは、私もよくわかりません。まあ国家間の駆け引きってとこでしょうか・・・。彼は自分の目で見たロンドンの惨状を皆に伝えますこんな所で安穏としていていいのか≠ニ言う訳で英独捕虜連合による脱走が敢行されるのであります。実際のところ、アイルランド側も英独捕虜の扱いは面倒な訳で、影で脱走を援助したりするんですが・・・ボヤ騒ぎに乗じて見事脱走した捕虜たちは、再び殺戮の空へ・・・束の間の友情の物語でした。
【カウラ大脱走】
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02月04日(月)
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