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ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File021】やっぱり馬≠ェ好き・・・ナポレオン戦争篇
現スウェーデン王室の祖カール14世が元フランス帝国元帥ベルナドットであるのはナポレオニックファンであれば周知の事実ですが、その王妃となったのがデジレ・クラリー≠ナす。彼女の姉は皇帝の兄ジョセフの奥さんで、その関係で皇帝が若りし頃にデジレが婚約者であった訳ですが、結局皇帝はジョセフィーヌを皇后に選び、デジレはベルナドット元帥の妻となりました。そのへんの経緯が描かれた作品です。戦闘シーンは少ないですが、マーロン・ブランド演じる皇帝≠ヘ、どこか翳りがあって、そこがまた魅力なんですが・・・デジレ*は往年のハリウッド美人女優ジーン・シモンズ。なんでも皇帝の愛馬の名前はデジレ≠セったとか・・・やっぱ未練があったのかなぁ〜。

【名誉と情熱】
ナポレオン帝国が陰りを見せ始める一端がスペイン戦役≠ナす。ブルボン朝スペイン王家の国王カルロス4世とその皇太子フェルディナンドとの不和に乗じ、皇帝の兄ジョセフがスペイン王位に就く訳ですが、その後もスペイン人民による反フランスのゲリラ$が続きます。まあこの辺は巨匠ゴヤの絵画なんかでも有名な訳ですが、その戦いを描いた小説「青銅の巨砲」という作品(著者は海洋冒険小説で有名なC・S・フォレスター/ハヤカワ文庫絶版)の映画化作品が、この「名誉と情熱」です。フランス軍の立て篭もるスペイン中部の拠点城郭都市を攻略する為、ゲリラ隊が持ち出して来るのが、昔の王様が趣味≠ナ造った18ポンドの巨大な砲弾を打ち出す青銅砲≠ミたすら人海戦術で野越え山越え河越えて巨大な大砲を運んでいくゲリラ隊。巨大な砲弾が城壁を打ち崩すシーンは大迫力です。皇帝≠ヘ登場せず、騎兵≠フ登場するシーンは少ないですが大砲″Dきには堪らない作品ですな・・・。

【勇将ジェラールの冒険】
シャーロック・ホームズ≠フ著者サー・アーサー・コナン・ドイルが描く大陸軍軽騎兵第10旅団きっての名剣士(剣は強いが、女に弱く、ちょっとおっちょこちょい(死語?))ジェラールを描いた冒険活劇の映画化。実在のアントワンヌ・マルボ将軍(1782-1854)の自伝が主人公のモデルだそうです。原作はジェラール(大佐→准将)が皇帝と共に欧州各地を舞台に大活躍するお話ですが、映画ではスペイン戦役を舞台にスラップスティックなハチャメチャドラマが展開されます。ジェラール役はピーター・マッケナリー。オトボケ役を上手く演じています。謎めいた美女を演じるクラウディア・カルディナーレが妖しくて良い!皇帝がレジョン・ド・ヌール勲章を餌にしてジェラールを危険な#C務に炊き付ける掛け合いシーンは傑作です・・・。ラストシーンの大キツネ狩りシーンは迫力満点です。

【ラ・マルセイエーズ】
フランス革命時に活躍したマルセイユ義勇軍&コ士たちと、フランス国歌ラ・マルセイエーズ≠フ誕生の経緯を描いた歴史ドラマ。バスチーユ監獄の襲撃シーンやベルサイユ宮殿でのスイス人衛兵との戦闘シーンは迫力があります。ドラマ終盤登場人物全員でラ・マルセイエーズ≠大合唱するシーンは震えが来るほどの大・大・大感動シーンです。この映画のお陰で、私ATFの自宅の留守電のBGMは暫くラ・マルセイエーズ≠ナした(実家始め皆さんには不評でしたが・・・)ナポレオンはチョイ役でしか登場しませんが、革命期の歩兵や騎兵の軍装が楽しめます・・・。

以上、あまり知られていないナポ≠烽フ作品を上げてみました。上記の作品の他に決闘を繰り返す2人の大陸軍軽騎兵士官を描いた名作「デュエリスト」(前述)や、フランス革命を描いた作品には「ベルサイユのバラ」(評価低いですが、私個人的には好きな作品です)「コニャックの男」(ジャン・ポール・ベルモンド主演のナポレオン軍の架空の元帥を描いた冒険活劇)「パルムの僧院」(文豪スタンダール原作の映画化1947版ジェラール・フィリップ主演/1977版マルト・ケラー主演:ナポレオン支配下のイタリアを舞台にした物語)なんかがありますが、どの作品も華麗な衣装や華やかな軍隊、歴史絵巻を堪能できます。機会があったら是非ご覧下さい。次回は、他に騎兵≠ェ活躍するATFおすすめの作品をご紹介しましょう。戦後製作・公開邦画戦争映画%チ集も鋭意継続中です。【続くよ・・・どこまでも】

01月01日(火)
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