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せきねしんいちの観劇&稽古日記
by せきねしんいち
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■「放課後の卒業式」本番その2 3軒茶屋婦人会「女中たち」 写真撮影
最後は「未来の友情」。さあ、どうなるか?とどきどきしながら見守る。「放課後の卒業式」の机と椅子は、きれいになくなって、あるのは、グレーのカーペットの道だけ。何もない空間に、4人の子ども達が放り出されているようで、とても心細そうに見える。
でも、やりとりを重ねながら、だんだんその場にいるカラダになっていく彼ら。街の人たちのやりとりの中で、この場所の不思議さがだんだん見えてくるようだ。 最後の練習で、彼らにからむ4人の街の人たち役の彼らに、「どうして相手をしないのか理由を考えてごらん」と言った。今日の本番では、それぞれの理由がよくわかった。カツマくんは、腕時計を気にしながら、走り抜けていった。
この4人の役は説明をいっぱいしなくちゃいけないし、この街の雰囲気も出さないといけないしで、彼らはとっても悩んだんじゃないかと思う。暗い人なんだけど、ちゃんと言葉は伝えてねとか、僕は難しい要求をいっぱいした。
今日の本番では、このシーンを下級生の子たちが、楽しそうに笑いながら見てくれていた。話を聞かないかたくなさと、それをおいかける4人のやりとりが、シンプルにとてもおもしろいものになっていたからだ。
チカちゃんに細かくお願いした動きの演出も、4人が一緒になって動くことで、さらに彼女の中にとまどいが生まれて、さらにおもしろくなった。
氷の城の場面。ヒカルくんとマサミくんの門番二人がやっぱりおかしい。ぼけとつっこみの典型だ。
彼らと一緒に登場して、1人2本、木の板を持って立っている、とらわれている街の人たちの並び方がとってもきれいになっている。きっと打ち合わせしたんだろうなと、ありがたい。
氷が登場して、門番が2人を舞台上に追い上げるところ、そして、牢の中に閉じこめられた4人が、木の棒をつかんで「出せよ」と叫ぶところ、実際には全然リアルじゃない演出なんだけど、とてもよくわかる。
門番が去ると、街の人たちは「きみたちもつかまったんだね」と言って、木の棒を大きな音を立てて倒す。すごい音が効果的だ。これも、稽古のとき子供たちに「どうして倒すんですか?」と聞かれた。僕は「その方がかっこいいから」と答えた。納得してくれてありがとう。
街の人たちは、舞台のへりに一列になって腰をかける。牢の鉄格子はなくなって、ここは牢の中だ。4人の子どもたちは、彼らの後にいる。街の人たちは、正面を向いたまま、しゃべる。この場面も、さらに全然リアルじゃない。ここはどこだ? でも、こうした方がおもしろいし、よくわかる。練習しながら、僕が「こうやってみて」とお願いした。このあたりの演出は、理屈で考えると「リアルじゃない」ということで、ひっかかってしまうことばかりだ。でも、出演している彼らは、この「芝居の嘘と約束」に、軽々とのっかって生き生きといい芝居をしてくれた。
照明の卓がある下の舞台下からは、このとき舞台に並んでいる街の人たちがとてもよく見えるんだそうだ。伊藤さんから、後から聞いた話だと、この場面の彼らはほんとに「はんぱじゃなく気の抜けた顔」をしていたらしい。たしかに「一緒に逃げよう」と炎に言われて、「無理無理……」と手を振るマキトくんをはじめ、みんなやる気のない無気力な表情(そういう役だからね)。
ボールは取り上げられてしまったけど、遊ぶことはできると、炎を中心に「見えないボール」でキャッチボールを始める。まずは4人で、つづいて、街の人たちも加わって。
そうすると、それまでの牢屋はぐーんと広がって、というか、牢自体がなくなって、子ども達は、舞台からフロアに降りて、大きく広がってキャッチボールをする。これもまた「芝居の嘘」だ。さっき道を聞いたりした4人の街の人たちも合流してしまう。
にぎやかな声を聞いて、氷と門番が登場。炎は、氷に向かって「一緒に遊ぼう」と見えないボールを投げる。でも、氷は受け取らない。というか、「くだらない」と言って、見ようとしない。
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02月25日(土)
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