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by kai
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■芸劇dance 橋本ロマンス×サエボーグ『パワーチキン』
芸劇dance 橋本ロマンス×サエボーグ『パワーチキン』@東京芸術劇場 シアターイースト

某チキン店の養鶏場には品種改良(?)された4本だか6本脚のニワトリがいるという都市伝説がありましたが、パワチキは手羽6本腿8本の羽毛もないトリ。食肉を効率生産するということは〜というのをこんなにポップに見せられると怖さと切なさで泣いちゃうね!橋本ロマンス×サエボーグ『パワーチキン』

[image or embed]— kai (@flower-lens.bsky.social) Feb 14, 2026 at 17:29
サエボーグは愛知迄追いかけまわしてたので、やっと東京で公演が観られてうれしかった! 橋本ロマンスは寡聞にして存じ上げず、今回の作品が初見。ダークさが魅力かな。着ぐるみで家畜たちを演じ切ったダンサーたちも素晴らしかったです!

という訳で橋本さんのサエボーグさんへのラブコールから始まった(後述リンク参照)この企画。構成・演出・振付が橋本さん、構成・演出・美術がサエボーグさんというクレジットになっていました。現代美術作品から舞台作品になったといえば解りやすいかな……うーん、でもそう断言すると零れ落ちてしまうものがあるのも事実。アート作品? ダンス作品? なんだったんだ!? というインパクトの強い作品となりました。橋本さんの他の作品を観たことがないので、サエボーグ視点寄りの感想になります。

『House of L』等に代表されるサエボーグの家畜着ぐるみショウシリーズは、場が提供されているというイメージ。鑑賞者は農場に入り込んで自由に動き、遠巻きに眺めるもよし、家畜たちとスキンシップするもよし、一緒に踊るもよし、と自由なスタイルで参加するものでした。照明も基本地明かりのみ。場面転換はなく、農場で起こっていることをそのまま観る、という参加型のアート作品です。解体ショーもあっけらかんと行われ、腹を割かれた動物たちは苦悶する様子も見せず内臓をぶら下げて踊っていたりする。生きることにも死ぬことにも疑問を持たない、ただただ懸命に生きてニンゲンに奉仕する動物たち。そのカラッとした明るさに怖さ、悲哀を感じたものでした。

今回は、演者と観客はステージと客席に分かれた状態での上演です。自由席でしたが上演中移動は出来ず、終始座ったまま観ることになります。客席配置は通常の客席と、ステージ下手側に3列分のL字型。農場の書き割りはご存知デパートメントHのオーガナイザー、ゴッホ今泉の筆によるもの。「退室する場合は客席後方の出口から。元の席には戻れないので荷物を持って出てください。再入場の場合は後方に用意した席に案内します」と事前アナウンスがあり、ロビーやステージ前に「前方のお客さまにはダンサーが触れる場合がございます」といった注意書きがありました。この注意書きは初日からあったのでしょうか。

……というのも、初日に「ダンサーが触ってくる! キッショ! キッショ! 後ろに座った方がいい!」といったひとりの感想がSNSでエラい拡散されていたので……。いや、感想は自由ですけども! キショいと思わないひともいるよ! 私も客いじりされるのは苦手なんですが、動物に扮した演者が遊んで〜、触って〜と寄ってきたら抵抗なくハグしたりは出来る方です。まあ、あの感想を目にして前に座ろうと決めたひともいたかも知れませんね(ニッコリ)。実際のところ「触ってくる」というのは、家畜たちが遊んで遊んでと擦り寄ってくるという感じでした。そりゃなでるわ。よしよしするわ。人懐っこい動物たちとの幸せなひとときですよ。


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02月14日(土)
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