ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■東京バレエ団『M』初日
東京バレエ団『M』@東京文化会館 大ホール
5年毎にやってくる三島由紀夫の生誕と没年。『M』も5年毎の恒例にしてほしい。武士道は『死ぬことと見つけたり』、しかし今回はラストの復活(輪廻転生)に強く心を動かされた。潮騒、呂の声、豊穣の海。海に始まり海に終わる、そしてまた始まる 東京バレエ団『M』初日
[image or embed]— kai (@flower-lens.bsky.social) Sep 20, 2025 at 19:07
割腹にあたるシーンを「扇をひろげる」という行為で表現した演出にも、今はとても意味を感じる。池本祥真は「シ=IV=死」は勿論「祖母」が素晴らしかった。5年前より、祖母が少年に与える影響の大きさを感じさせた。
鑑賞は三演目。前々回は2010年、前回は2020年だったので次は2030年かな……と思っていたのだが、5年で帰ってきてくれた。今年は昭和100年、つまり三島由紀夫生誕100年。
・2010年
東京公演
シを踊った小林十市の復帰&引退公演でもあった
・2020年
東京公演
神奈川公演
配信
コロナ禍真っ只中。東京公演のチケットは1回目の緊急事態宣言解除後の6月に発売されたものの、その後キャンセルになるかも+席が間引きされるかもとずっとヒヤヒヤしていた。神奈川公演は席を減らしてのチケット発売、その後様子を見つつ追加席を増やしていたけれど、5〜6割程の入りだったように記憶している。来場出来なかったひとのために配信もあった。これが素晴らしい出来で……パッケージ化してほしかったくらい。海外のひとにも多く観られた模様
・緊急事態宣言やまん防はいつからいつまで?時系列分析に役立つ過去発令期間やトピックスまとめ┃ビデオリサーチ
すっかり忘れてたけどそうだ、まん防ってのもあったな……
そうそう、配信のエンドロールに感じ入って書き写してたのでそれも載せておく。当時舞台芸術の公演は不要不急のものといわれ、ここ迄ことわりを入れないとバッシングされる(入れても叩かれる)恐れがあったのだ。5年前だけど遠い昔のことのようでもある。
The safety and health of our Company and audiences are our first priority.
The Tokyo Ballet and Japan Performing Arts Foundation presented the performances of “M” in
October 2020 by taking a number of careful precautions and
safety measures in line with current Goverment regulations to help audiences
feel safe and enjoy their chosen performance. In addition, all the dancers and
staff are taking daily hygiene precautions including to chek temperatures,
to wear a mask, to disinfect and ventilate the studios and the facilities and others,
to ensure COVID-safe classes and rehearsals.
As of 17 November 2020, no COVID-19 cases related
to the performances of “M” in October 2020 have been reported.
None Of Ones means nothing belongs to nobody. Without the other one, nothing could be created. And it contains two “one”s representing 11 (Eleven). When you hear their music, you will instantly understand the mutual respect and the joy they had during the creating process.
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前置きが長い、さて今回。『M』は男女ともプリンシパルが全員出演という非常に珍しい作品で、見どころがあり過ぎてうれしい悲鳴。なかでもI〜IVのメンバー(イチ=I:柄本弾、ニ=II:宮川新大、サン=III:生方隆之介、シ=IV=池本)がこれ以上ないといっていい程の充実ぶり。生方さんは今迄観たなかでいちばんオラオラドンドンなサンだった気がする。イチ、ニ、シが全員プリンシパルというのもあるのかな、すごい気迫だった。「禁色」パート、IIとIIIのパドゥドゥも官能的で見応えがある。体格も適材適所というか、スレンダーな宮川さん(上半身に筋肉がつかない体質のように見える)と筋肉質な生方さんがペアで踊る図の美しいこと。少年を乗っけて動きまわる役割もある柄本さんは、下半身が安定していて頼りになるイチ。あの騎馬戦体系になるところも、センターが柄本さんだと絵になる。
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09月20日(土)
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