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I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■梅田哲也展『wait this is my favorite part 待ってここ好きなとこなんだ』1期2回目
梅田哲也展『wait this is my favorite part 待ってここ好きなとこなんだ』1期2回目@ワタリウム美術館+空地
(最後迄書いたあと、1期は14日迄、2期は16日からだと知る。という訳でこれは1期の感想です、ご了承ください…書き直すのつらい……「1期」と書いているのは「1回目」ってこと! 「2期」は「2回目(リピート)」! はーやっちまった2期はもう行ける日がないよー)
梅田哲也展『wait this is my favorite part 待ってここ好きなとこなんだ』2期。基本の流れは同じだけど、音がかなり変わって(加わって?)いた印象。あと1期よりほっぽらかしにされる場面が多く、次に行っていいのか? とアワアワした(笑) pic.twitter.com/MiLpjStbwE— kai ☁️ (@flower_lens) January 13, 2024
耳をすますと、1期では気づかなかった音がより多く聴こえてくる。1期でピンとこなかった「1分前の私」の声が「1分後」に届く、という意味は理解出来た。自分たちが聞いた4階での話が、2階に移動したとき4階から聴こえてくるのだ。20分ごとに参加者を招き入れているパフォーマーが、次のチームに同じことを話しているからだ。その辺がクリアになったのは、集音と発音の場所が変わったのだろうか? 今となっては確かめようがない。
1期と2期では内容が変わる、とのことで今回2期。基本的には同じ流れだったが、1期を知っていて改めて2期を体験すると、自分の動き方も変わってくる。それを踏まえてか、ガイドが極力減らされていたような印象。
「ほっぽらかし」をいちばん顕著に感じたのが、終盤にある美術館から空地への移動。1期ではパフォーマー以外の出演者(美術館スタッフ?)の話を聞くスペースがあった。地図や写真を見せてもらい乍ら説明を受け、それから空地への移動を促される。2期でのそこは無人だった。「船」の出航時間と空地への道順が書かれた紙の束が置かれてはいたが、その紙を手にとるかどうかもこちら任せ。美術館の備品だったらどうしよう、勝手に持っていっていいのか? と考えることになる。結果的には同じもののコピーが沢山置かれていたことが判断材料になった。その紙をヒントに、それぞれ勝手に「出航時間」迄に空地に行けばいいことになるのだが、行くかどうかももはや自由だ。「船」を見たくなければ、手を振りたくなければここで終了してもいい。手に持って見ていると、他のひとに「その紙、どこにありました?」と訊かれる。なんだか昨今の、リアル脱出ゲームや謎解きツアーのようになってきてないか? それはそれでいいのか?
空地での過ごし方も同様で、各々自分で終了を決める。1期であった、空地で育てていたという野菜の説明も、それをネズミが食べていたらしいという話も聞く機会がなかった。糸電話からの発信もなかった。2期だけの参加者は、ワタリウムの歴史とそれにまつわる物語を知らないまま帰ることになる。これを不親切ととるか、自分で探究しろと突き放されたと思うか……。
1チームは6人が上限。1期は全く知らない同士の全員単独客、2期は6人中2人組が2組。その分、知り合い同士がくっついて話しっぱなしという場面が多く生まれていた(これが「謎解き」現象を助長したともいえる)。それでも空地でお茶を配ってくれるひとというのはどちらのチームでも自然発生し、信用というものの面白さを感じる。魔法瓶のなかに入っているのがお茶とは限らない。空地には無人になる時間がある。第三者が入り込んで何か細工をしないとも限らない。それでも参加者は、船が出てくるのを待っている間お茶を飲み、はーあったかい、おいしいですねなどと言葉を交わす。実際には空地を常に見守っているスタッフがいるのかもしれず、何かあったらすぐ駆けつけるのだろう、とは思う。安全ってなんだろう。この緩さはとても興味深かった。
ちなみにこの回は、信号待ちで停まっていたサイクリンググループが自分たちに手を振っていると勘違いしたのか、手を振り返してくれた。これも信用と安全のコミュニケーション。
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01月13日(土)
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