ID:43818
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by kai
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■『Beastie Boys Story - ビースティ・ボーイズ・ストーリー』
『Beastie Boys Story - ビースティ・ボーイズ・ストーリー』@Apple TV+

観たし🥲 https://t.co/4iFeH83Qiu― kai (@flower_lens) August 29, 2020
このためにApple TV+入った。

もとになっているのは2019年4月のこれ、『Beastie Boys Story: As Told By Mike Diamond & Adam Horovitz』。
https://blog.beastieboys.com/post/183585825761/beastie-boys-story-a-2-person-1-man-show-about-3 
ふたりがステージネームを名乗っていないところに一抹の寂しさ。2018年にバイオグラフィー『Beastie Boys Book』を出版したマイクDとアドロックがトークライヴツアーを開催。その後構成を変え、スパイク・ジョーンズがディレクションしたツアーが行われた。そのときのNY会場の模様が映像作品になった。本国では劇場公開もあったとのこと。

ビースティ・ボーイズが自伝を出してそのツアーをしたんだけど、映像収録のためスパイク・ジョーンズ監督でもう一度やることに。前回と比べて演出は大きく変わり物語は少し変わってた。ブロードウェイ式のパンフが配布だれて笑った。中のプロフィールがデタラメだったから

@beastieboys pic.twitter.com/kFahFR7SRJ― akemi nakamura (@aaakkmm) April 10, 2019
参加した中村明美さんのツイート。

「A 2 person 1 man show about 3 kids who started a band together.」。TED形式で映像を見せ乍ら、マイクDとアドロックがスピーチする。映像収録はNYの2公演とも行われたようだが、その両方をミックスして再編集したのか(それはそれで彼ららしくもあるが)、1公演のみをパッケージしたのかは判らない。ふたりの服はずっと同じだったかな。最初から作品にしようというプランがあったのかは判らないが、スパイク・ジョーンズが撮るには「残し」「発表する」意識があったのだろう。プロンプターや映像出しのキューが遅れる等のハプニングもあり、壇上のふたりとジョーンズがやりあうシーンも楽しい。

プロンプはあれど、マイクDとアドロックは自分の言葉で話す。NYで出会った幼なじみ。パンクバンドからヒップホップクルーへ、Def Jamからのデビュー、スターになって、LAヘ引っ越してパーティ三昧、浪費を重ね、ギャラが払われなくなって、クラブで再出発。NYに帰還して、「何もかもを変えた一曲」「全てを変えた一曲」が何度も出てきて(笑)、そして、そして……そんな日々が突然断ち切られる。

終始和やかな雰囲気だが、タフなシーンの渦中にいたことが端々に感じられる。パーティピーポーを揶揄するつもりで書いた「(You Gotta) Fight For Your Right (To Party)」のヒットにより、自分たちがパーティピーポーになってしまった話はほろ苦い。珍しい「白人のラッパーグループ」を戦略的に売り出したDef Jamとは一時期軋轢もあったようだ。今では関係は良好のようだが、リック・ルービンとラッセル・シモンズとはいろいろあったみたいですね。それにしても、『Paul’s Boutique』のいわれよう……(苦笑)いいアルバムじゃんねえ。本人たちは気に入っているというところがよかった。周囲に惑わされない力を身につけた。彼らは大人になった。ああ、生きていればこうして振り返れるし、後悔はせずとも反省は出来る。時間は巻き戻せないけれど、過ちを繰り返すことはない。

LA時代出演した映画を大画面で映されて「いやっ…観ないでえ……」と弱ってるアドロックは見ものです(笑)。それを受けて何度も出演シーンをリプレイするジョーンズ、鬼監督。まだたどたどしい頃のラップが聴けたのこと貴重。一朝一夕にあのスキルは完成しない。ラップにしても楽器にしても、第一線にいるひとはやっぱり鍛錬しているのだ。

それにしても、若い頃のリック・ルービンをこんなに見られるとは……もう腹抱えて笑ったわ、私が知ったときはもうアメリカンオルタナの総帥みたいになってたからなー。彼にもこんなおぼこい時代があったのね。アドロックの映画よりも見てて恥ずかしかったよ(ヒドい)!


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08月30日(日)
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