ID:43818
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by kai
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■BOOM BOOM SATELLITES『SHINE LIKE A BILLION SUNS PREMIUM GIG』
BOOM BOOM SATELLITES『SHINE LIKE A BILLION SUNS PREMIUM GIG』@EX THEATER ROPPONGI

昨年のクアトロ以来のワンマンかな。先月リリースされた『SHINE LIKE A BILLION SUNS』のリリースパーティとも言えるスペシャルライヴ。

中野くんから事前にアナウンスされていた新加入のバンドメンバーはギターの山本幹宗さん(ex. The Cigavettes)だった。このツイートだと演奏をしないパフォーマーと言う可能性もあったので(昨年のCDJでのポールダンサー出演のこととか思い出してて)何だろう? 誰だろう? 何するんだろう? と思っていた。そして川島さんの歌を前面に出した新譜を如何にライヴで聴かせるか、今回いちばんの期待と興味はそこにあった。成程ギターか!

と言う訳で幕開けの「SHINE」、川島さんは歌に専念。丸腰(と言ってしまう)! えーここで昔話をしますと、『UMBRA』リリース時ライヴで「INGRAINED」に弦楽クインテット入れたことがあったんですよね(Smashing Magにレポートが残ってたぜ! 丸腰の画像がないのが残念!→『Boom Boom Satellites at 渋谷AX(2001年3月23日)』)。川島さんはヴォーカルのみで。で、そのときの川島さんが、ギター持たずに歌だけってのにものすごく慣れてない感じで、動きがぎこちなくてぎこちなくて。ギターないだけでこんなに落ち着かないか(客も)! 丸腰! と散々笑ったことがありまして(ごめん。いや格好よかったんだけど板についてない感じがおかしくて…が、がんばれ! って感じで……)それを思い出してしまい若干ブルブルしたんですが、いやはや時間はひとに貫禄を与える。目に映ったのは実に堂々としたヴォーカリストの姿。

茶化して書いてしまったが真面目なことを言うと、その貫禄は人生経験や覚悟から自然に身に付いたものだと思う。気迫を前面に出している訳ではないのに、その佇まいには気圧されるものがあった。ステージのセンターにすらりと立つ。自然体で、構えがない。

実際この編成は相当アタリだった。『SHINE LIKE A BILLION SUNS』に収められていたあの歌が、目の前(もはや耳だけで聴いているのではないのだ)に美しく拡がっていった。

しかしここで邪念が入ったのだった。このまま全部歌のみでいくのかな? 実は川島さんの手が動かなくなっていて、以前のようにギターを弾けなくなっているとしたら? それは程なく的外れな考えだったと判明するのだが、落ち着いてステージを見渡してみれば川島さん用のアンプもちゃんとあるじゃないか。やっぱり川島さんの体調を全く気にせずにライヴを観ると言うことはもう出来なくなっている。余計なことを考えてはいけないなと反省する。しかしそのことで、今回のサポート加入がシンプルにバンドサウンドの強化としてのものだったと言うことに確信が持てた。

二曲目迄はアルバムと同じ曲順。構成も見事な作品だったので(実際これだけ一枚のアルバムを何度も通しで聴いた(聴けた)のは久し振りだった)このまま再現と言う形になるのかな、と思っていると以降シャッフルになる。このフックが「A HUNDRED SUNS」の前奏が鳴らされたときのインパクトに繋がる。わっ、と言う驚きと待望の声があがる。ハイライトでもある曲なので、アンコールに持ってくるのかなと思った隙にブッ込まれたのでこれは盛り上がりましたね。川島さんの歌声がいい状態で伸びる。EX THEATERの音の良さも実感。


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03月15日(日)
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