ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『ウエアハウス[circle]』楽日
演劇集団円『ウエアハウス[circle]』@シアタートラム

ひぃぴーとさん有難うございます、おたくですみません……。

千秋楽。『ウエアハウス vol.1』『ウエアハウス vol.2「地下」』の上演台本を再読してから臨んで考えたことなどをおぼえがき。

・(元)教会の地下、と言うのは『vol.2「地下」』から続く状況設定でしたが、これは『vol.2』以降『ウエアハウス』が上演され続けホームの装いさえ見せていた劇場、ジァン・ジァンがまさにそうだった。ジァン・ジァンは渋谷公園通りに今でもある日本基督教団東京山手教会の地下にあったスペースでした(現在はCafe Miyama)

・そういえば今回「教会の地下」と言う言葉を用いずに「地下」である、と言うことを示した簡潔な台詞のまとめ方が何げにすごいなあと思いました。ちなみに劇中エトウが口にしない「暗唱の会」と言うサークル名をオリベが言う場面も面白いなと。この名称、オリベがサークルの活動内容から想像してこの名前をつけたのか、他の要素で知る機会があったのか(オリベが部屋を出入りする描写が何度もあるので)考える作業も楽しいです
・ちなみに「教会の地下」「暗唱の会」と言う情報は、観客には当日配布のパンフ等で提示されている。舞台にそのまま載らない情報を観客が持っていることで、何らかの誤読が生じる場合もある訳ですが、この敢えての(と思われる)ミスリードも興味深いところ

・オリベとエトウの会話は「説明的な台詞」を意図的に使わないようにしてるのかな、と。極力説明せずに続く会話が少しずつズレていく。「わかります」「そう?」、「わかります?」「はい、なんとなく」、「わかります、その気持ち」「どの気持ち?」
・反面タナカさんの台詞は説明的なものがとても多いですね(笑)この対比が面白い

・教会、と言うモチーフから考えると、オリベの最後の姿が十字架刑にされたキリストのようなポーズであったりするデザインが興味深かったです
・トラムのシンメトリーな裸舞台に映える映える。タブロー!
・そういえばスズカツさんが演出した『BENT』の終盤のシーンでも、マックスが同じようなポーズをとって有刺鉄線に飛び込もうとしていたな
・オールビーはキリスト教的にタブーとされることについて、執拗な迄に追究を続ける作家と言うイメージがあります。それをスズカツさんがリデザインすると、ある種の祈りのような敬虔さが浮かび上がる。ここらへん、ご本人もよく言及されているスズカツさんの出身校と、そこでの生活に深く関係があるのかなと思ったりもします

・と言えば、ふたりがもみ合った際、オリベが転倒して偶然ナイフが刺さったような描写があるけど、きっかけは事故として設定してあるところも気になったなあ
・『LYNX』の再演を続けるうちに、オガワが自殺から事故ともとれる描写になったことを思い出しました
・その辺りは『クラウド』にも繋がりますね。どう死ぬか、どう生きるか
・ちなみに上記どちらの動作も、上演台本には指定がありませんでした。あのポーズは橋爪さんのプランなんだろうか、それとも?

・と言えばそのポーズ見たとき思ったけど、橋爪さん腕ながーい!
・そしてかめに似てると思うの…鼻の下から口許にかけて……
・ほ、ほめてる!ほめてる!
・そしてジャケットを被るとジャミラに見えます
・か、かわいい!かわいい!
・そういうシーンではないですよ……

・話が逸れた。そのーなんだ、スズカツさんの意匠と言うか「デザイン力」についていろいろ考えた今回でした、と言う話です。SOUND+VISIONですな
・と言えば音響オペが初日、2回目と違うように聴こえたのは気のせいか。席の位置にもよるかな

・スズカツさんのアンビヴァレンスっぷりについても考えちゃったな…登場人物たちの引き裂かれは、ひとりの人間の頭のなかから出てきたものだ。最近は言わなくなったけど、自称シゾイドくんと言うだけはありますよね
・そこからして、今回のごあいさつにあった「世界中に存在するすべての戯曲のあらゆる役は、ひとりひとりの俳優の中にすでに存在している」と言う考え方には納得。共感、と言っていいかもしれない


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10月12日(水)
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