ID:43818
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by kai
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■『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』
『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』@新宿ピカデリー スクリーン9
立兄ィの映画なのでと覚悟して行きましたが、やはり痛かった。ヒリヒリするいい映画でした。なんだか言葉が出ない。
変な言い方だけど、立兄ィの映画は映画でしかないもので、映画だからこそのもので、だからTVでは観られない面構えの役者たちがTVでは観られない表情を見せてくれる。TVのフィールドでも活躍している翔太くんや高良くんも、映画でしか観られない顔をする。
だから映画館で、映画で観るしかない。
エンディングテーマは阿部芙蓉美さんの「私たちの望むものは」。岡林信康の歌です。「私たちの望むものは生きる苦しみではなく 私たちの望むものは生きる喜びなのだ」「私たちの望むものはあなたを殺すことではなく 私たちの望むものはあなたと生きることなのだ」と唄われて行くラインが、鏡のように入れ替わり「私たちの望むものは生きる喜びではなく 私たちの望むものは生きる苦しみなのだ」「私たちの望むものはあなたと生きることではなく 私たちの望むものはあなたを殺すことなのだ」と終わる。
飼い主を喰い殺したいぬは人間を見る目がある。“最高のこいつら”には他に行くところがない。ケンタとジュンは水平線を目指し、カヨちゃんは前を向く。その先に希望があるなんて、この映画は描かない。しかし、何かある。どんづまりではない。その何かを、カヨちゃんのあの目は見つめている。
いやそれにしてもサクラちゃんと宮浮ュんがすごかった…何あの顔。それを捉える映像。柄本くんも柄本の父ちゃんも、ワンシーンで台詞もないのに恐ろしい存在感の洞口さんも。多部さんの異物感も。そして新井くんが最後の最後迄ダメ〜な子で最高。
舌ったらずなところもあるように思う。しかし、そういうのを差し引いても、カヨちゃんやカズ、洋輔の母親が無言で晒すあの表情は心に突き刺さったし、忘れられない映像だった。カズと対面している時、ふたりを隔てるガラスに映ったケンタの表情も印象的でした。
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以下小ネタ
・しかし山本政志がどこに出ていたか気付かなかったのであった。ちょ、おっさん何ひっそり出てんのよ!エンドロールで名前見てうろたえたじゃないの!
・一箇所「なんじゃあこりゃあ!」と脳内アフレコをしたシーンがあった
06月30日(水)
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