ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『雨にゆれる女』3回目、アフタートーク
青木●若いころバックパッカーをやっていて。もう事務所には所属していたけどそんなに仕事もなくて、役者だって名乗れるほどのことはまだ何もしていなかった。何者でもない時間を過ごしていて……そんなときに旅行先のパリで半野さんに出会って。あのときの出会いがなければ今ここにもいないわけです。何者でもない時間に行動することは、決して無意味ではないと思います

Q●今後またいっしょに何かやる予定はありますか、どんなものをやりたい?
半野●具体的なプランは全くありませんが、絶対またやろうねとは話しています
青木●そうですね、やりたいと思っています。男と女の話は今回やったんで、男と男の……女と女だったら僕出られないので(笑)。人間関係が複雑なものをやりたい

半野●映画は残るものです。出来あがって公開して終わり、ではない。これからもだいじにこの作品を育てていきたいと思っています。有難うございました
青木●余韻を楽しんでください。有難うございました

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ふたりともえれえ長身でした。青木さんが185cmくらいあるのは知ってたけど半野さんもそう変わらなかったよ? 健次が着ている服のなかには半野さんの私物もあった、と何かの記事で読んでいたので体格が近いのかな? とは思っていたけど。や、音楽家でこんなおっきいと(偏見)ビビるわ。ふたり並ぶと迫力あったわ……。

青木崇高って役者さんは、象二郎だ、弁慶だ、左之助だ佐平次だ万吉だ(直近だとタコ八郎?)とそのとき演じている役の印象で記憶に残る。観る側が中のひとではなく、役柄のひととなりへの想像をかきたてられるような余白を常に持っているように思える。今回これに健次が加わった。アフタートークに現れた青木さんは健次の面影を(敢えて?)残している印象でした。作品の持つ空気をだいじにされてるのだろうな。これが『ちかえもん』のイヴェントだったらあの愛嬌たっぷりのキャラクターで出てきたと思うもの。そういうところ、作品に対して繊細な気遣いをされるひとなんだろうなと思いました。

豪放磊落な人物を演じることの多い青木さんですが、今回の健次のような役を観られたのはうれしいことでした。というか、こういう青木さんを観たかったとも思う。健次を演じたのが青木さんでよかった。

イヴェント終了後サイン会が催されました。半野さんに「また撮ってください」って声かけちゃった。「はいっ、撮りたいです、撮ります……撮ります!」だって。青木さんはも〜素敵な方であった。握手出来てうれしかった。気の早い話だけど、次回作楽しみに待っています。



・最終日を終えた半野さんのコメント|Facebook
うう〜こちらこそ有難うですよ〜、だいじに憶えていたい作品です

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三度目の鑑賞は、山田撮影監督のトークを思い出しつつ。確かに背景に布多いわー、ほんと色が綺麗。映像としても美しいけど、これらの色(布)は理美が持ち込んだんだなあと想像するのも楽しかった。視覚的な意味だけではなく。彼女が来る前の健次の家には色の印象があまりない。色と光を理美がつれてきたんだな。



(公式twitterより。クリックすると拡大します)

本編にはないスチール用のショットだけど、このシーンも象徴的。健次(の住処)に色と光をもたらした理美は、悲しい過去と大きな影を抱えている。それが何なのか知らない健次は、光を全身で受けとめる。

はーもうスクリーンで観られないのか、さびしい! 今後も上映の機会があれば観に行きたいです。

12月16日(金)
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