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I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■将門塚と菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール
それと近年つくづく思うのは、クラシックの演奏って同じ楽曲でも指揮者によってエラい印象変わったりするじゃないですか。それだよ(どれ)! 楽譜は残る、楽器もPAシステムも残る、でもこの演奏は今ここにいる指揮者と演奏家でしか生まれないもの。このスリリングな「合奏」を、他の誰で聴けるというのだ。PTAの楽曲は将門塚のように遺り続けてほしいものですが(無理矢理繋げる)、こんな指揮者のふたり目なんていつどこに出現するんだよ〜。
なんてことをいつにも増して痛感したのは、年齢の話から田中さんが「あとどのくらいやれるかな、いつまでやれるかな」なんていい出したから。それを受けた菊地さん、「わかる、俺もそう思うもん」。その後近年の鉄板MC、養子になりたいネタに移行して笑わせてましたが、時折ふと入るこういう会話に切なくなってしまう。田中さんはジャパニーズサルサのオリジネイターですが、その話から「本来のサルサマナーと違うなーって思い乍らやってるでしょ」「そう、翻訳し乍らやってる感じ」「でしょ? ごめんね変なのやらせて」みたいな会話も興味深かった。そのジャンルが日本に輸入された黎明期に現場にいて、それが日本独自の文化とミックスされていく歴史を目撃とともに体験し体得している演奏家が、この楽曲を演奏するからこうなるんだよ。他に誰がやれるっていうんだよ。こうとかそうとかばっかりいってるが。という訳で歴史だいじ、積ん読のこれもいい加減読まな……。
・『欲望という名の音楽 狂気と騒乱の世紀が生んだジャズ』二階堂尚┃草思社
御多分に洩れずPTAも中国公演が中止になったそうで、その分日本公演が一本増えたとのこと(夏にスタンディングだって。楽しみ)。昨春のNKDS中国ツアー(北京、上海)はとても盛り上がったそうなので、PTAでも行ければよかったのにね。珠也さんなんて秋にも北京に行って、その現場で公演を中止にされちゃったんだよね…半年でこうも状況が変わるなんてなあ……。その話の流れで「この楽団のメンバーを全員揃えられるスケジュール組むのがどんなにたいへんか判るでしょ? 7日間押さえられるなんて奇跡だったんだよ! スケジュールは林さんと鳥越くんが握っている! 俺のスケジュールは林さん次第!」とかいい出してウケた。そこから「家で『徹子の部屋』観てたらゲストが小野リサさんで、ピアノが置いてあるからま、まさか……と見てたら林さんが! 林さんが出てきた! 『徹子の部屋』に林さんが! 俺ひとりで部屋でひっくり返った!」とかいう話になってなおウケた。林さんは終始ニコニコと困った顔をしてた。林さんいじりも恒例になりつつある。
つーか7日間押さえてたってことは複数箇所まわるんだったんだろうなあ。残念ね……。
それはともかく、戦前と戦後はPTA、戦中はdcprgが担当しているという話には妙に納得させられてしまったのだった。カナリヤだもんねこのひと。今dcprgが不在ということが、災禍となるか福音となるか。久しぶりに唄われた(私は多分初めて聴いた)「戦前と戦後」に戦慄するとともに、早くこの曲を呑気に聴ける時代(=戦後。でも戦後は戦中を通過せずして来ないのよなあ……)が来てほしいと強く願う。といいつつ「ハンドマイクで唄ってる!」と妙なところに反応もしてしまう。非常時の呑気って命取りだけど、そのおかげで命拾いすることもあるよな。
そういえば菊地さん、「昨日『Catch 22』やったんだけど」っていってた。なんだと、クインテットでやったの(前日KAMATA JAZZにクインテットで出ていた)!? 今dcprgのナンバーが演奏されることの恐怖よ、もはや今は戦中なんだなと実感。悲しい。
(20260201追記:この方のツイートによると 「アンコールで菊地成孔クインテットに須川崇志と石若駿呼んで7人のセッション」で「Catch 22」をやったとのこと)
その他。
・スーツはフルオーダーメイド、靴もフルオーダーメイド、ボウタイは洋服の青山
・家に忘れてきたそうです
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setlist
01. 闘争のエチカ
02. 京マチ子の夜
03. 魚になるまで
04. CARAVAGGIO
05. 嵐が丘
06. 色悪
07. Killing Time
08. Le Rita
09. ルぺ・べレスの葬儀
encore
10. 戦前と戦後
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01月25日(日)
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