ID:43818
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by kai
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■『罪深き少年たち』
再審を終えても、警察と検察に所謂“お咎め”はなかったという。闇は根深い。スーパーの店名を「ナラ」から「ウリ」にしたところにもメッセージを感じた。ナラ(나라)には「国」、ウリ(우리)には「我々、私たち」という意味がある。これは私たちに起こってもおかしくない。他人事でいてはいけない。そのことを忘れず、何度でも思い出し、ウリナラ=私たちの国をよくしていきたい。祈りにも似た思いが込められているように感じた。日本でも袴田事件や飯塚事件、日野町事件、最近では大川原化工機事件、鹿児島県警の隠蔽疑惑(疑惑も何も)がある。そのことを忘れてはいけないし、他人事でいてはいけない。

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以下ネタバレ:

冒頭のツイートにも書いた検事役はなんとチョ・ジヌン。公開情報一切に名前出てなかったのでホントビックリした、「え!」て声出そうになった。友情出演とのこと。また芝居も巧いからさあ、ほんっと憎たらしいのよ! あのシレ〜ッとしたトボけ顔な! 腹立つわ〜。『ソウルの春』のファン・ジョンミンもそうだけど、著名な俳優がこういう役をちゃんと引き受けるところには志の高さを感じる。

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・罪深き少年たち┃輝国山人の韓国映画
いつもお世話になっております。少年たち(事件当時と再審時、どちらも)を演じた役者さんたちの情報も載ってて有難い。ていうか、パンフレットにはそういう情報を載せてよ

・前政権の事件は暴いたが、検察の責任は曖昧にした過去史委員会┃東亜日報
過去史委は、(中略)「参礼(サムレ)ナラスーパー強盗事件」では、真犯人が自白したにもかかわらず釈放した当時の捜査検事(現・大手法律事務所弁護士)の責任すら取り上げなかった。

・[インタビュー]「落ちぶれ弁護士」のストーリーファンディングが一日で7千万ウォン┃hankyoreh japan
(検事長や判事出身など数十億ウォン台の受任料を得る「前官不正」が明らかになった)問題のある弁護士が多い韓国社会では、彼らに対する反作用と言うべきか、例えば正義に対する期待感みたいなものがあったのではないだろうか。
いくら世の中が暗くて正義が消えてしまっても、市民たちが自分と変わらない、別に立派でもない平凡で普通の人がこんな仕事をすることに対する応援だと考えます。
再審を請け負った弁護士の、2016年の記事。“「評判の再審弁護士」から自ら「落ちぶれ弁護士」になっていることを告白”なんて……なかなか複雑な気持ちにもなります。
実際の事件に巻き込まれた少年たちの画像も。映画の再現率に驚きました

06月08日(土)
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