ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■梅田哲也展『wait this is my favorite part 待ってここ好きなとこなんだ』1期2回目
ほっぽらかしにされるのならこっちもなるべく好きに動こう、と、2階ではあちこち覗き込んだ。パフォーマーが休憩時間に食べる用か、架設の裏におむすびやバナナが置いてある(1期ではなかった気が…)のを見つけ、ふふっとなる。自分の都合上、1期も2期も休日の早い時間帯の回を選んだが、夜や雨の日はどんな感じだったのだろう。この日は私が離脱した1時間後に雪が降った。雷も鳴り、近くの国立競技場ではラグビーの試合が1時間中断した程だったという。このとき空地はどうなっていたのだろう? 時間帯をズラして参加してみればよかったかなあと思う。

とはいえ、最初のチームを外部から目撃することも出来、これはこれで楽しかった。最初の出発チームには、空地で「出航」を迎えてくれるひとが誰もいない筈だ。手を振り合えないのは寂しいなあ……てかあのパートって最初の回はどうやってるんだ? と、早めに行って美術館周辺をウロウロしていたのだ(怪しい)。なんと空地には演奏チームがいた! トランペットや銅鑼(だったかなー)を手にした人物が、出航合図をライヴで鳴らしている。ええ〜これって初回特典? 初回のひとたちってこのことに気づいてるの? などと思いつつ明子姉ちゃん(『巨人の星』)のように物陰から見守ったのでした。

そうそう、事務所にあった写真のこと。改めて凝視したらキース・へリング、筑紫哲也、ダライ・ラマ(!)、磯崎新もいた。そして1期のときは「故人が多いなあ……でも篠山紀信は健在だね」と思っていたのだ。年明け、1月4日に篠山氏は亡くなった。こういうこともあるのだなあ……とひとの命の儚さを思う。

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そもそもこれに参加してみようと思ったきっかけは、くるみさんがパフォーマーとして参加していると飴屋さんが告知していたからなのだった。パフォーマーはシフト制。誰がどの回に出るかは判らない。1期の参加回にくるみさんはいなかった。今回はどうかな? と思っていたら、MCの役割も果たす二人目のパフォーマーとして、くるみさんが出てきた。それ以外の方は1期と同じだった(長沼航さんとヒカル・ワタリさん。ワタリさんということは、和多利家の方かな?)。凛と立ち、明朗に話すパフォーマーだった。

・梅田哲也展 wait this is my favorite part 待ってここ好きなとこなんだ(1期)┃artscapeレビュー
「時間差の構造により、鑑賞者が目撃した光景が、鑑賞者自身によって“再演”される」という手法
記憶の残響/残像を、本作はパフォーマンスのレベルと美術館建築の物理的なレベルで共振させた。また、梅田のパフォーマンス作品は、常に舞台芸術に対するメタ批評を胚胎させているが、本作では音楽の反復構造への言及を通して、「タイムライン」という舞台作品の基底の可視化がさらに重なり合う
『wait this is my favorite part/待ってここ好きなとこなんだ』というタイトルの由来にもなった、ミヤギフトシの映像作品《The Ocean View Resort》も観てみたい

01月13日(土)
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