ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『ねじまき鳥クロニクル』、D遵ッ D遵ッ MOUSE “Nulife”Release Tour
広田レオナさんのツイートによると長台詞は17分。身体表現を含めると20分以上はあったように思う。戦争の実体験を語る人間はそろそろいなくなる。頭脳と身体を駆使して作家は書き、役者は言葉と肉体で語る。吹越さんのような、役者という生き物(潤筧利夫)がいれば、過去はいつでも甦り、歴史は忘れ去られることがない。安心と敬意、そして感謝。

門脇麦は笠原メイの若々しい身体と、電話の女の老熟な声の両極を演じる。声の方は最初門脇さんとわからなかったくらいの迫力。銀粉蝶は身のこなしそのものがダンス、そして唄う台詞。素晴らしい。村上春樹の作品で、必ずといっていい程描かれる性と暴力の描写。読み手の感覚を鋭敏にするテキストを舞台で表現することの難しさ。その嫌悪と歓喜をカンパニーは届けてくれた。好みは分かれるかもしれませんが、私は大好きな作品でした。

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・成河&渡辺大知、村上春樹作品の美を表現「ねじまき鳥クロニクル」開幕┃ステージナタリー

・成河が語る、村上春樹×インバル・ピント×藤田貴大『ねじまき鳥クロニクル』┃SPICE
吹越さんと成河さんの共演が観られたのはうれしかった、成河さんもうれしかったそうです(ニッコリ)。ふたりはかつてサイモン・マクバーニーの演出を受けている。そして吹越さんが出たマクバーニー作品は、村上春樹の『エレファント・バニッシュ(象の消滅)』だった(初演、再演)

・カーテンコールでステージセンターに立ってニコニコとお辞儀をするおおともっちが見られます(微笑)

・オカダトオルというとどうしてもMOONRIDERSの岡田徹さんを連想してしまう

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D遵ッ D遵ッ MOUSE “Nulife”Release Tour@WWW X

夜はデデくんのリリパで踊り倒す。「Nulife」、ライヴだと雲丹亀さんの生ベースがえっっっっっぐい!!! 最高!!! 帰りdiskunion前通ったらSquarepusherのでっかい看板があってニヤニヤ pic.twitter.com/cFKz3fjSvW— kai (@flower_lens) February 15, 2020
渋谷駅の改札を出て再びうへぇトム〜となった(参照)あとのことですからウハーとなりますよね。デデくんといえばトムですよ(?)、\DJ!/

ハシゴ。観音さん引退につきトリオ編成となったバンドセット、どうなるかな? と思っていたのですが、シンセドラムやマラカス等の小物を駆使してリズムを強化、『Nulife』のラテンサウンドがまあハッピーなこと。ハッピーなんだけどKeyによるリフには哀愁があるってとこがまたよくて。今作は別れや悔い、あやまちを認める強さといった痛みが表現されたものが多いので、泣き笑いにもなります。なんてせつないダンスミュージック。

MCで「前回のツアーはディスコってコンセプトがあったからノンストップで演奏したけどわかりづらかったみたいで! 『be yourself』(前作)の曲ばっかでつまんなかったとかいわれて! SNSとかで!」「『Journey to freedom』とか『Dancing Horse in My Notes』とか聴きたいんでしょ!」「こんなの(『Nulife』)ばっかつくってないで『A journey to freedom』みたいなの作れよと思ってるんでしょ! 知ってる!」と毒づきながらも(それで場がイヤな感じにならないところ、このひとのキャラクターと話術ですよねえ)、「でもそれもわかるの。刷り込み現象っていうの? 最初に聴いたのが『A journey to freedom』だったらそれはそうなりますよ。それは超えられないよ。でも『Nulife』が誰かの最初に、刷り込みになるかも知れないじゃん! だから僕は挑戦を続けるんです!」みたいなことをいってて、これには自然と拍手贈りましたよ。

そして今となっては思い出せない、私にとってのデデくんって何の曲が最初だったか。ライヴだったんですけど。菊地成孔との対バンだったんですけど。これがあまりにも衝撃だったので音源探し始めたんですけど。しかし思えばこれも刷り込みだなあ、ライヴがすげえ! とその後通いつめることになったのだし。


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02月15日(土)
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