ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『シークレット・サンシャイン』
チョン・ドヨンは好きな役者。この作品で大きく評価されたとのこと(カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞)、納得。このひとがなんか食べてるシーンを観るのが好きなのです。『ユア・マイ・サンシャイン』でも『無頼漢 渇いた罪』でもそういうシーンがあった。幸せな食卓も、苦悶の台所も。彼女のもぐもぐと動くほっぺたには喜びも悲しみもつまっている。ソン・ガンホはもうガンホさんがガンホさんでガンホさんだった。調子はいいけど悩みを抱えてて、ちょっと軽薄ででも悪人ではなく、愚かで誠実で。神がいたとしたら、そして神が人間をつくったとしたら、彼こそ“ちいさき神の、作りし子ら”だ。これ程タイトルロール(そうなのだ、そう解釈した)にふさわしい人物像もない。名画座の特性か年配も多い客層だったが、ガンホさんがガッツポーズとるシーンでおっちゃんらがドッとウケたのが面白かった。なんだか応援したくなってしまう、数々の「背景」に存在する彼はまさにシークレット・サンシャインだった。

世界はいつもこわくて、いつもさびしい。でもそのなかにあたたかい光はある、と思える映画。これも一種の信仰。

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・シークレット・サンシャイン┃輝国山人の韓国映画
いつもお世話になっております。てかイ・ソンミン出てるって知らなくてわーとかなってました、ちいさな役だけど印象に残る役。ヘンな長ゼリフもあるし(笑)。『工作』観たばかりなので感慨深いものがありました

・『シークレット・サンシャイン』イ・チャンドン監督 インタビュー┃Cinema Factory
日本公開当時のインタヴュー。信者に「キリスト教をより深く理解させてくれた」といわれた話、そうそう! って感じ。決して宗教批判ではないんですよね。「(教会へ)通わないと寂しいし、行けば何となく気が楽になるから」でいいのだと思う

07月28日(日)
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