ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『フワリカ!!〜Crescendo〜』
『Rare』のダークさに惹かれた者としてはライヴでこれらの楽曲を聴けたことがうれしかったし、現在の小林さんがそれを今のモードで力強く表現してくれたこともうれしかった。エヴァーグリーンのなかに新発見がある。プレイヤーは進化し、音楽はいくらでもそれに応えてくれる。や〜それにしても17年も前かね…時の経つのははやいものですね、と思いつつ、目の前で演奏する小林さんの見た目がそんなに変わっていないのが恐ろしい。恐ろしいばっかりいっている。
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エガワさんと小林さん以外の出演者は初見。エガワさんが「小林くんの音楽を好きなひとに紹介したい」とオファーしたというイシヅヤさんは、独特な視点からの歌詞がその声を得て物語になる、ストーリーテラーな歌い手さんでした。格好よかった。橋本さんはオガワさん曰く「少年のような声」で、その表現力とともに引き込まれた。で、その橋本さんが何度もMCで言及したのはエガワくんがお休みに入ることについて。
そうなのです、『フワリカ!!』は今回でひとまずおやすみ。エガワさんが作家(詞曲提供)活動に専念するため。何度も「やめるんじゃなくていったんとめるんです。必ず復活します」と仰ってましたが、過去のお休みとは種類の違う空気がありました。何せエガワさんの出番前のセッティング中、あの小林さんがMCに出てくるくらいでしたから。進行担当の小林さんてどんだけレアよ。「エガワくんがしばらくライヴをとめるというので何か出来ないかなと考えて、今日のライヴは二ヶ月禁煙して」臨んだとのこと。そういうことでしたか。「めちゃめちゃつらかった」そうです、ははは。「禁園」という曲をつくるくらいタバコに愛着があるひとなので、いつ迄続くかな。
さて呼び込まれたエガワさんは明るくふるまいつつも、感極まる様子がはしばしに。「歌に集中したい」と演奏はアクセントのグロッケンのみ、ハンドマイクでエモーショナルな歌を聴かせてくれました。「演奏なしで歌だけってこれだけ声出るんだ、こんなに楽なんだ!」としばらくライヴの予定がない今回初めて気付いたみたいなことをいっていた(笑)。次回からはヴォーカル専任だね! そりゃいつだ! しかし自らいうだけあって、この日の歌には気圧されるものがありました。身じろぎすら許さない訴求力。
最後は出演者全員でセッション。小林さんが「(転換時のMCでは)自分のことばっかり喋っちゃったけど」と珍しく気にしいなことをいったあと、「僕は二年ライヴをやらなくても『休む』とはいってない」「やめたらいけない」とぼそり。小林さんがこんなこといっちゃう程、今回のお休み宣言には重みがあるんだな…説得力あったなあ、あの言葉……。なんか一瞬シーンとしちゃいましたもん。それに明るく応じたエガワさん、やはり思うところはあったようで「作家活動できちんと結果を出したいからこその休み」「必ず復活するから」といっておりました。
全員揃ってのセッションは、大瀧詠一「君は天然色」、佐野元春「SOMEDAY」のカヴァー。おおおい小林さんの声で山下達郎(既出)と大瀧詠一の楽曲を聴くという夢が叶ったぜ。感無量です。音楽に魅入られたひとたちが集ったよい夜でした。
07月14日(金)
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