ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『헤드윅(HEDWIG and the ANGRY INCH -New Makeup-)』
面白かったのが自動販売機。ペプシのロゴ入りなんだけど、何故かコカコーラが出てくる。プログラムに載っていたデザイン画はコカコーラのロゴだったんだけど、何か理由があるのかな? ジョンソクくんも「ペプシなのにコカコーラが出てきたわ〜」と言っていた(笑)。ちなみにこのコーラ缶は観客へプレゼント。ステージにあげて、立ち位置指示していじってハグして客席から悲鳴があがってました(笑)。カーウォッシュに隈取りハンカチ争奪戦等、ヘドウィグの客いじりは毎回あるもんですが、当たらなくてよかったと心底思いましたよ……言葉が通じないからしどろもどろになって芝居の流れを止めてしまうよ! そんなん大顰蹙だよ!

そう、韓国語は簡単な受け応えしか判らないので、過去観たヘドの記憶と予習した設定をたぐり寄せながら観ていた訳ですが、アドリブが出るとお手上げなところもあり。しかし観客の反応もヴィヴィッドで、ドカンドカン受けてたので一緒になって笑ったりしてました(…)。雰囲気は外タレのコンサートと変わらないので、待ってましたのナンバーが始まれば踊るし、拍手をするし、歓声を飛ばす。音響はゴージャスで、ロックバンドのホールコンサートと変わらない。演奏もアレンジが変わっている。特に「Sugar Daddy」が4ビートになっていたのには驚いた。前ヴァージョンの軽快さから、一歩一歩力強く進む。「Wig In a Box」はシンガロングタイム。台詞も歌詞も韓国語、「Midnight Radio」の“Lift up your hands”も韓国語で唄われたけど、自然と手は空へと向かう。

終盤の「Wicked Little Town」辺りから相当やばくて(自分が)、もうずっと泣いてた。まあ隣のお兄さんもぐすぐす鼻すすってたから、そんな観客はあちこちにいたでしょう。ブラから取り出されたトマト、額の十字。衣装を脱ぎ捨てたヘドウィグがトミーへ姿を変え、手渡されたウィッグを愛おしそうに抱きしめたイツァークが客席通路を駆けぬける。黒づくめのビスチェとロマンティックチュチュに身を包み、再びステージへと現れたイツァークとトミーが掌を合わせる。イツァークが、トミーが、そしてヘドウィグが。それぞれの物語がひとつになる。「カタワレを見付けた!」と思う一瞬から間髪を入れず訪れる孤独。トミーはひとりドアの向こう側へと消える。闇が降りる。歓声と拍手が後を追う。誰もがひとりだ。ひとりきりの長い、長い時間。

カタワレは永遠に探し続けるもの、出逢えるのはほんの一瞬。しかし確かに起こったこと。全ての公演をワンナイトオンリーにする、キャストとスタッフに感謝しきり。忘れられない、忘れたくない時間。スタンディングオベーション、続けてアンコール。精一杯の拍手を贈る。

ジョンソクヘドはとってもキュート。そしてホントに色白の肌。照明で輪郭がとびそう、秋田県人会か(川島道行、七尾茂大、トモ平田が所属しています:内輪受け)。舞台に際し体重も落としたそうでスレンダー、華奢なベリーチェーンが映える腰まわり。決して背は高くないのに腕と脚が長く、ヒールブーツも相俟って大きく見える。あと仕草がな…もう下ネタのときも愛らしいよな……ガハハハって笑ったりコーラ飲んでゲップしたり、それもひっくるめてかわいいよ……。歌はテクニカルでありパワフル、エモーショナル。ポドウィグに会いにきた愛ある観客とのやりとりもかわいらしい。そんなかわいらしい子がラストシーンでは孤高の輝きを放ちます。瞬きするのも惜しかった、なのに視界がぼやけたのは、まあ、仕方がないよ…だってあまりにも素晴らしくて、涙がとまらなかったんだもの。うわーん会えて嬉しいーそしていつかまた会いたいー!!!


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04月30日(土)
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