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by kai
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■高橋徹也 レコ発ワンマン『The Endless Summer 2015』
しかしご本人の気恥ずかしさはともかく、高橋さんのアートへの愛情と拘りは一貫して感じられることで、それは自身の作品にもしっかりと反映されている。CDをはじめとするフィジカルなフォーマットによるアート、ライヴで表現する形にならないアート。それらがリスナーに届き、たからものになる。今回のアルバムのアートワークも素晴らしいが、そのジャケットで彼が手にしている額縁は、ここ最近のライヴで小道具として使われていたキャンバスや額装用のマットに繋がってハッとした。額縁によって切り取られている海、夕日、自分の姿。世界が額縁によって絵になっていく。音楽と言うものも、作り手により切り取られた世界なのだと思う。ちなみにこの額縁、以前twitterでも話題になったので備忘録としてリンク張っときます。個人的にはジョニ・ミッチェルが連想されました。

・2015年03月23日 - Twilog

『The Endless Summer』のアートディレクションは木村豊。長年高橋さんと組んでいる方ですが、考えてみればレコード会社を移籍したり離れたりするとそのまま関係も終わるデザインチームは少なくない。間を置きつつも今でもコラボレーションが続いているのは、お互いがつくるものへの敬意と愛情、そして何より「組んだらいいものが出来る」と言う確信があるのだろう。そうそう、今春のMdNでとりあげられた『ベッドタウン』の記事もとても面白かった。今とりあげたと言う点からしても、長く印象に残る仕事だったのだなと思います。

・MdN『木村豊[Central67]の名盤設計図』

個人的には先述の「Night & Day, Day & Night」もそうだったけど、今回は「犬と老人」にもSFを感じた。歌詞から連想されることも多いけど、とても高いところから、それこそ地球のとある風景を見降ろす視線、それは神の視点とも言えるけど、そこ迄格式張ったものでもない。藤子・F・不二雄の描く土管のある空き地をふと思い出した。昔はあったかもしれない、今はどこにあるのだろう? 創り手と聴き手の心が交信するかのような、実在しない思い出。ふわふわした気分で会場をあとにしました。

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セットリスト(高橋さんのツイートより:1、2)

01. 5分前のダンス
02. ドライブ
03. The Orchestra
04. 微熱
05. サマーピープル
06. 赤いカーテン
07. Night & Day, Day & Night
08. シグナル
09. 怒りを込めて
10. チャイナ・カフェ
11. ブラックバード
12. ハリケーン・ビューティ
13. 大統領夫人と棺
14. 真っ赤な車
15. 夜明けのフリーウェイ
16. バタフライ・ナイト
encore
17. ユニバース
18. 犬と老人

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09月18日(金)
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