ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『近藤良平のモダンタイムス』
十市さんは腰が痛い等の自虐ネタから始めておりました。コンテンポラリーで観ると言うのも新鮮。女性ファンにキャーキャー言われる寸劇? や、ドラゴンボール好きなところをアピール? したダンサー対決、ファージャケットを着て近藤さんのクレジットカードでお買いもの(笑)等、あのユーモア感覚も健在。しかし終盤、『アルルの女』「ファランドール」でのソロ(「十市最期の日」と言うパートだったそう)となると表情もまとう空気もがらりと変わる。ベジャール時代を彷彿させるもので、その気迫に息を呑むばかり。また踊るのが観られて嬉しい、と強く思う。次があるかは判らない。ここ数年、十市さんの踊りは毎回が最後なのだと思う。ご自身の振付かなと思っていたら、近藤さんの振付だったとのこと。近藤さんと十市さんが一緒に踊るシーンはもう、こんなものが観られる日が来るなんてと拳を握りしめましたよね…よがっだ……十市さんのコンドルズ跳び(あれね!)が観られたのも貴重!
前述のとおり弾き語りから始めた近藤さん、その後しばらく出番がなかったので、今回は進行に専念するのかなとちょっと不安になりましたが中盤からまた出て来てガッツリ踊ってくれました。衣裳がゆったりめのツナギだったのに、四肢の動きがシャープ。振りの大きさがはっきり分かる。身体に強靭な芯を持っている。たむらさんの胸元にはフクロウ。大きなシッポのついた衣裳も相俟って、ダンスの世界に住むケモノのよう。歩き方もかわいらしく、なんだかアトムの足音がしそう。ぽつんと立っている姿も絵になる。言葉を記号的に使いリズムを生む声と演奏、そして流麗な腕の振りも魅力的。
当日パンフレットには全員の顔写真。あ、あの面白かったひとだ、あのかわいらしかったひとだ。すぐに舞台上の姿と結びつく。41人もいたのに! 演者の力量は勿論ですが、これらをまとめた近藤さんの構成力に恐れ入った次第。
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・芸劇ch『近藤良平のモダン・タイムス』東京芸術劇場
動画メッセージ
01月17日(土)
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